Sustainable Deveropment of Rural Communities by CBT: co-operative
Project/Area Number |
20K12416
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 80020:Tourism studies-related
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Research Institution | Kyoto Women's University |
Principal Investigator |
竹安 栄子 京都女子大学, 総務課, 学長 (70131414)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
姜 紅祥 京都女子大学, 国際交流センター, 講師 (80626713)
春日 雅司 神戸学院大学, 人文学部, 名誉教授 (90152660)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,030,000 (Direct Cost: ¥3,100,000、Indirect Cost: ¥930,000)
Fiscal Year 2022: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,820,000 (Direct Cost: ¥1,400,000、Indirect Cost: ¥420,000)
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Keywords | CBT / 農村観光 / 地域社会の持続的発展 / 日中比較研究 / 「観光(ツーリズム)」概念 / 市民参画 / 市民と行政の協働 / Community -based Tourism / ポストコロナ / community based toourism / 地域社会の持続的展開 / 地域自立型観光開発 / アフターコロナ / 中国 / 三農問題 / ツーリズム / community based tourism / 日中共同研究 |
Outline of Research at the Start |
急激な人口構造の変動と産業構造の転換により存続の危機に直面する日本の農山村地域と「三農」問題解決を目指す中国の農村地域を対象に、住民が主体的に参与するCommunity -based Tourism(以下、CBTと記す)により、地域社会の持続的展開を可能にする実践モデルを、南京暁荘学院大学旅游与社会管理学院の研究プロジェクトとの共同研究で構築することを目的としている。すなわち、住民参画型のCBTの確立によって、地域経済と住民の所得や生活水準の向上に貢献する農山村地域の観光開発を図り、かつ秩序ある開発によって観光量を適正にコントロールすることを可能にする方式を、日中の比較研究によって目指す。
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Outline of Annual Research Achievements |
今年度は、新型コロナウィルスの5類移行に伴い、2023年度は当初計画に従い中国班(南京暁荘学院大学段教授プロジェクト)との共同調査の実施と中国・日本両国の本研究における相互理解促進のためのシンポジュウム開催を主たる目的とした。 中国班のメンバーは、段継業教授(南京暁荘学院観光と社会管理学部)、韓春鮮教授(同じく観光と社会管理学部)、許愛花(同じく観光と社会管理学部)、于浩淼講師(同じく外国語学部)の4名と、日本側からは本研究組織の4名で調査を実施した。調査地は、伝統的観光地の代表として京都府宮津市天橋立とその周辺、地域の伝統的建造物を活用し地域が主体となった観光地として伊根町の舟屋群(8月24日~25日)、世界遺産姫路城と城下町を資源とした姫路市、直播方式やスマート農業を導入し省力化・効率化を図ることで山田錦生産の維持を追求する三木市口吉川町殿畑営農組合、農業集落が主体となったNPOが運営する観光施設北播磨ラベンダーパーク、城下町の景観と農村観光を一体化した丹波篠山市(8月28日~30日)であった。 8月26日には京都女子大学で「CBTによる農村観光の持続的展開―市民参画の方式をめぐる日中共同研究―」と題してシンポジュウムを開催した。研究代表者による本研究の概要とシンポジュウムの趣旨説明の後、段先生が「変貌する中国農村社会の構造」、春日先生が「変貌する日本農村社会の構造」を講演、さらに韓先生が中国における農村観光の最新状況を紹介し、続いて参加者によるパネルディスカッションを実施した。 本シンポジウムでは、中国、日本の両国の農村が共に抱える問題点が明らかにされると同時に、農村の持続的発展にCBTによる農村観光が有効な解決策であることが確認された。同時に、施策の進め方が両国では基本的に異なるが、いずれにしても住民の主体性を喚起し、住民中心の活動を組織することの重要性が確認された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本研究は、2020年4月に採択されたが、新型コロナウィルス感染症拡大により、2020年~2022年の3年間は、文献収集と分析による理論研究以外ほぼ研究を実施することが出来なかった。2022年度から限定付きではあるが国内の調査出張が可能になったため、かろうじて調査地の選定のための視察を実施したが、当初予定していた中国の研究グループとの共同研究は全く見通しが立たなかった。さらに中国の政策の影響もあり、中国側も現地調査が極めて困難な状況が続いた。 また本研究が対象とした農村観光のオーバーツーリズムという現象そのものが2020年から事実上消滅状態となり、研究目的そのものの立て直しに時間を要することになったのも研究の進展を阻む原因であった。 しかし2023年、ようやく中国研究班と共同で現地調査を実施し、かつシンポジュウムの開催、滞在中、ほぼ毎日の意見交換・交流を行い、2024年度に実施を計画している中国における共同調査計画や研究成果の出版計画に関しても一定の共通理解を構築することができた。
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Strategy for Future Research Activity |
2023年度の中国研究班との共同調査に続き、2024年度は中国側での日本研究班との共同調査を企画していた。2023年中国研究班来日時に、調査地等についても意見交換し、浙江省紹興の調査と、青海地区を中心に蘭州などの農村の地域振興を目的に住民が主体的に農村観光事業に取り組んでいる地域の2回の調査を計画していた。 しかし近時の中国の政情の変化を受けて、不確定ではあるが社会調査の実施に危険が予想されること、学術調査の実施が様々な制約を受けることが予想されることなどから、浙江省紹興の調査は実施するが、夏期に計画していた青海地区等の調査は断念することにした。 中国調査の中止という計画変更に伴い、夏期休暇を利用して、本研究のそもそもの出発点である英国スコットランドの新型コロナウィルス感染症拡大後のツーリズムの現況を視察することにした。スコットランドでは、コロナ禍にあってもウィスキーツーリズムへの新規参入が続いている。その一方で、コロナ禍前の宿泊施設の撤退など、コロナ禍を挟んでツーリズムの光と影が共存する状況となっている。本研究で、Cmmunity based Tourismの原点と位置づけるスコットランドの変貌を確認することが現地調査の目的である。 これら2回の現地調査に加えて、2024年度は本研究最終年として研究の取りまとめを行う予定である。当初計画していた中国研究班とのシンポジュウムの開催(中国側で実施)は中止せざるをえなくなった。また当初、中国研究班と共同で2025年度中の研究成果の出版を計画していたが、実地調査先の変更に伴い出版を1年遅らせて2026年度に変更した。
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Report
(4 results)
Research Products
(1 results)