Project/Area Number |
20K12470
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 80030:Gender studies-related
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
見市 建 早稲田大学, 国際学術院(アジア太平洋研究科), 教授 (10457749)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2021: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
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Keywords | インドネシア / フェミニズム / イスラーム / 社会運動 / 東南アジア |
Outline of Research at the Start |
本研究は、非欧米諸国のなかでは極めて先進的なインドネシアにおけるフェミニズムの体系的な理解を提示する。イスラーム法の革新的な解釈に基づくフェミニズムとこれに反対する勢力の思想内容と運動の系譜、両者の戦略を分析する。またジェンダー関連法案の政治過程に注目し、インドネシアにおける政治過程と政治・社会運動の構造を明らかにする。
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Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、現地調査、国際会議の開催による研究交流と研究成果の取りまとめを進めた。 (1) 現地調査:10年続いたジョコ・ウィドド政権では民主主義の後退と社会運動への悪影響が指摘されている。2024年2月には大統領選と議会選があり、10月に政権が交代する節目に当たる。インドネシアでの現地調査では、こうした観点から政治動向と女性の権利運動を中心とした社会運動との関係を調査した。そして、社会運動のなかでも、分野によって異なる帰結があり、それは政権との関係に左右されるという示唆を得た。 (2) 国際会議の開催による研究交流:インドネシアから二人のゲストを招聘し、早稲田大学でセミナーを開催した。本研究の核となるイスラミック・フェミニズムの理論と実践に関して、最新の動向を発表してもらい、また関連する研究者や学生を招いて日本国内のネットワーク構築を図った。また今後の研究協力について有意義な話し合いができた。 (3) 研究成果:上記の招聘を含め研究協力を行っているジャカルタのNGOルマキタブ(Rumah Kitab)と共同で女性の政治参加に関する書籍をインドネシア語で出版した。この書籍は、イスラーム学校におけるルマキタブのジェンダーと政治教育のテキストとして配布される。また女性の結婚最低年齢引き上げに関する婚姻法改正の過程についての英語論文を修正中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
国際会議を当初の計画とは異なる形ではあるが、2年連続で開催することができた。それに前後して、インドネシアのNGOとの協力関係を発展させて書籍の出版に結びつけることができたのは大きな成果であった。他方、英文論文の改稿に想定より時間がかかったのが誤算だった。
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Strategy for Future Research Activity |
延長を認められ、2024年度は最終年度となるため、まずは研究成果の出版に全力をあげたい。同時に、インドネシアのNGOとの連携関係を継続し、実践的な貢献をするとともに、継続的に共同研究を推進したい。とりわけ、本研究課題のなかで、セクシャリティ研究のなかでも遅れているマスキュリニティについて大きな示唆を得た。日本国内およびインドネシアの若手研究者養成も視野に入れながら、今後の研究課題に反映させていくつもりである。
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