Project/Area Number |
20K12508
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 90010:Design-related
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
樋口 孝之 千葉大学, デザイン・リサーチ・インスティテュート, 教授 (70375608)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,030,000 (Direct Cost: ¥3,100,000、Indirect Cost: ¥930,000)
Fiscal Year 2022: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
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Keywords | デザイン史 / インハウスデザイン / オーラルヒストリー / デザイン行為 / コンピテンシー |
Outline of Research at the Start |
日本における企業内デザイン部門(インハウスデザイン)はその役割を拡大かつ変容させながら組織を発展させてきた。本研究は、企業内デザイン組織の展開過程について、文書史料を基礎資料として、1960年代から1980年代にデザイン活動を行っていた先達デザイナーに口述採録を実施し、その検証を通して20世紀後半日本におけるデザインの役割の推移を明らかにしていく。調査課題として、1.組織形成ならびに発達の過程、2.デザイン活動目的の設定と作業対象の拡張と変遷、3.展開過程におけるグローバルな交換を設定する。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究は,企業内テザイン組織の展開過程について,文書史料を基礎資料として1960年代から1980年代にデザイン活動を行っていた先達デザイナーに口述採録を実施し,その検証を通して20世紀後半日本におけるデザインの役割の推移を明らかにしていくものである。調査課題として,1. 組織形成ならびに発達の過程, 2. デザイン活動目的の設定と作業対象の拡張と変遷,3. 展開過程におけるグローバルな交換を設定した。 2022年度は前年度に引き続き文書資料を対象とした調査を進めた。自動車デザインに関して先達デザイナーに口述再録調査を実施した。自動車デザインについては1960年代から1970年代のデザイン活動,デザイン組織,デザイン開発体制,社会背景について確認と分析を行なった。対象時期の自動車産業において,国内では大衆車の普及,輸出振興として海外市場に認められる乗用車開発が進み,それに伴いデザイン開発への要求が高まり,イタリアのデザインスタジオとの協業,米国のデザイン教育機関との連携を行うなど,当時のデザイン開発体制の進展について確認を行なった。また,石油危機ならびに排気ガスなど環境課題の顕在化,モータリゼーションによる交通事情の悪化が生じた状況で,自動車の未来像を示すショーカーにおいて,スポーティなスタイリング,先端技術を用いたビジョンの提案,コミューターとしてのモビリティ提案が行われており、それらのデザイン開発の姿勢について口述資料を得た。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
研究3年目である2022年度は,初年度ならびに2年目にCOVID19感染拡大防止の活動制限により実施できなかった調査を予定して,調査協力者として対象である主に高齢者への口述採録調査ならびに海外調査を行う予定であった。COVID19による制約はやや緩和されたものの,3年にわたるCOVID19の影響によって高齢者の感染予防管理から行動意識が変化しており,倫理的な観点からも,対面インタビューとしての口述再録調査の実施が難しくなった。
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Strategy for Future Research Activity |
順延していた口述再録調査の一部ならびに海外調査を実施していく予定とする。昨年度において,感染拡大防止状況が続いたことによる行動様式の変化に伴い,特に高齢者が主な調査対象とする口述再録調査の困難を視野にいれて計画修正して進めていたが,引き続き文書資料の情報整理の比重をおき実施可能な口述再録の情報を加味して,考証を行なっていくものとする.
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