Project/Area Number |
20K12828
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 01040:History of thought-related
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
簡 亦精 九州大学, 人文科学研究院, 専門研究員 (10767940)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥1,950,000 (Direct Cost: ¥1,500,000、Indirect Cost: ¥450,000)
Fiscal Year 2022: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
Fiscal Year 2021: ¥390,000 (Direct Cost: ¥300,000、Indirect Cost: ¥90,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
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Keywords | 近世東アジア / 儒教儀礼 / 台湾 / 書院祭祀 / 文昌信仰 / 風水思想 / 台湾書院 / 魁星 / 風水 |
Outline of Research at the Start |
従来の国内外の書院研究の多くは、講学や蔵書に関心を向けてきた。一方、祭祀は、宗教の側面もあり、講学や蔵書に比べると、切実に精神面に関わり、 東アジア共通の伝統的教養の形成と不可分の関係にあると考えられるが、その研究は極めて少ない。特に、書院の祭祀対象が儒学者でなく道教神である場合は、迷信的・土俗的とされ、ほとんど考察が行われていない。 そこで、本研究では、台湾の書院を中心に、書院祭祀における儒教に立脚した伝統的な祭祀、及び道教的・土俗的信仰に由来する祭祀の受容の様態、さらには書院と関わる知識人が有していた思想・宗教上の特徴等に焦点を当て、書院祭祀の地域的特質と普遍的特質との一斑を解明する。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、書院祭祀における儒教に立脚した伝統的な祭祀、及び台湾書院における文昌信仰と風水思想等に焦点を当て、書院祭祀の特質を考究するものである。原典の厳密な読解が主となるが、歴史学研究法の史料調査やフィールドワーク的方法による実地調査をも援用して多角的に行う予定であった。しかしながら、新型コロナウイルス感染症の世界的感染拡大にともなう海外渡航、国内の出入国制限の問題等から、過去3年間は海外出張を見送らざるを得なかったため、研究計画の見直しを行ない、研究期間を一年間延長して本研究を継続することとした。 2023年春以降、国内では新型コロナウイルス感染症は5類感染症に移行し、また海外の厳しい出入国制限も緩和されるようになったが、新型コロナウイルス感染症の影響に伴う期間再延長が措置されたことから、海外渡航を必要とする実地調査・資料収集は次年度に実施することとし、本年度は昨年度に引き続き、近世東アジア全域を視野に入れ、その儒教儀礼を考察するという作業を行った。 他方、本年度は科研費において新たに基盤研究C研究課題「書院祭祀及びその近世東アジアにおける展開―モンゴル覇権下の釋奠儀礼の伝播と受容」が採択された。新研究を同時並行的に遂行することによって、台湾の書院祭祀を中心に近世東アジアにおける儒教儀礼を解明しようとする本研究は相乗的な研究成果が達成された。また、韓国で開催された書院に関する国際学会にリモートで参加したことも有意義であった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
本研究では台湾における実地調査は不可欠な研究活動であるが、新型コロナウイルス感染症の世界的感染拡大にともなう海外渡航、国内の出入国制限の問題等から、過去3年間は海外出張を見送らざるを得なかった。台湾における実地調査は、調査の受け入れ先と調整しながら、実地調査の実施計画を組み直したため、本研究に遅れが生じた。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度は、台湾での実地調査が全面的に可能であるため、研究計画を着実に遂行し、所期の成果を達成すべく、研究を完遂する方針である。
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