小学校外国語教育における児童の「気づき」の可視化とその変容についての質的研究
Project/Area Number |
20K13126
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 02100:Foreign language education-related
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Research Institution | Shimane University |
Principal Investigator |
篠村 恭子 島根大学, 学術研究院教育学系, 講師 (90806077)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2022: ¥260,000 (Direct Cost: ¥200,000、Indirect Cost: ¥60,000)
Fiscal Year 2021: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
Fiscal Year 2020: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
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Keywords | 小学校外国語 / 振り返り / 記述分析 / 気付き / 気づき / 可視化 / 分析観点 / 自由記述 / 変容 / 小学校外国語教育 |
Outline of Research at the Start |
本研究は,2020年度から必修化・教科化される小学校中学年からの「外国語活動」と高学年での「外国語科」を通して児童が得る「気づき」を可視化し,子ども達の様々な「学び」を整理する客観的な視点を得ることを目的とする.特に「ことばへの気づき」に着目し,発達段階による違い(第3学年と第6学年)や,1年間または2年間といった継時的な変容について質的に分析を行う.
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、小学校外国語授業における児童の振り返りシートに記述される気づきの実態を明らかにすることである。振り返りについては、小学校外国語授業の中で、学習活動の一環として学習指導要領等に具体的に位置づけられているが、児童の自由記述を評価や指導に活かすために分析を行う観点は各授業者の裁量に任されており、分析の際に観点とする指標がこれまでがなかった現状がある。そのため、まず、振り返りシートの自由記述を分析するための分析観点を整理する枠組みを、先行研究とパイロット調査で得られた小規模なデータに基づいて作成した。パイロット調査内での限られたデータでは言及が見られなかった観点もあったが、この枠組みは、小学校外国語授業において授業中に取り扱うべき内容や、児童が実際に言及した内容に基づいて作成したため、言及されなかった観点も採用し、言及がなかった観点については意識的に授業実践で取り扱うなど授業改善の視点としても活用することができる点が有効である。また、この枠組みに基づき、本調査で収集した記述データについて分析を行い、成果をまとめたものを現在投稿中である。この本調査におけるデータの分析に当たっては、先の枠組みを部分的に修正したものを用いた。第3学年から第5学年にかけての3年間にわたる児童の実際の振り返りシートの記述を分析しながら必要な修正を行うことで、枠組み自体の信頼性も高めることができたと同時に、児童が言及した振り返りの観点が学習段階・発達段階の移行に伴って変容していくことも明らかとなった。修正版の枠組みも振り返りシートの分析の観点になり得ると同時に、授業改善のための視点の1つとして活用可能である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
データの分析を終え、振り返りシートの児童の記述の分析の観点を作成することができた。また、さらに予定していた本調査での3年分の継時的データを分析することを通して分析枠組みの改訂と、児童の振り返りの変容について捉えることができた。枠組みについては、言及内容に関する観点に留まると考えるため、今後はさらにそれぞれの言及内容の質的な面についても見取る手立てを構築したい。
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Strategy for Future Research Activity |
研究成果についての論文が掲載予定である。また、個々の記述の言及対象の観点についてを気付きの「広さ」とし、言及内容の質については「深さ」と捉え、2軸で枠組みを文献に基づいて試作する予定である。
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Report
(4 results)
Research Products
(4 results)