戦後初期の協同民主主義に関する総合的研究―矢部貞治と松谷誠の思想と活動を中心に―
Project/Area Number |
20K13168
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 03020:Japanese history-related
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Research Institution | Hirosaki University |
Principal Investigator |
大谷 伸治 弘前大学, 教育学部, 講師 (50826899)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥3,640,000 (Direct Cost: ¥2,800,000、Indirect Cost: ¥840,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
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Keywords | 矢部貞治 / 協同民主主義 / 共同体的衆民政 / 松谷誠 |
Outline of Research at the Start |
本研究は、戦前・戦中との連続性に着目しながら、戦後初期に政治的影響力を有していた協同民主主義という思想とそれにもとづく政治的活動を詳らかにすることによって、その衰退と忘却の理由を解明すること、さらには従来の昭和史研究の枠組を修正することを目的とする。本研究では、マッカーサー三原則が提示される以前の1946年1月の時点ですでに、日本国憲法の三大原理を網羅した国家再建構想を立案した松谷誠と矢部貞治の思想と活動の解明を中心に研究を進める。
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Outline of Annual Research Achievements |
矢部貞治が大学生時代に受講した講義筆記ノートのうち、神川彦松(外交史講座)の1925年度科外講義「国際政治学概論」講義について、翻刻と分析を進め、矢部が神川からどのような影響を受けたのかを考察した。結果、のちに「政治政策学」を固有の政治学の領域と位置づけた矢部政治学は、神川の国際政治学講義から「暗示」を得て政治学、政策学、政治哲学の三領域分類と定義を継承したものの、人間個人の「自由意思」を強調した点など根本的な部分については、小野塚喜平次が「最狭義の政治学」と位置づけた政策学・政策研究を継承したものであったことを明らかにした。 神川の国際政治学講義の翻刻とその意義についても考察を進め、別稿を準備中である。2024年度中に発表を予定している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
2022年度までは新型コロナウイルス感染症の影響で史料調査に行くことができなかった。2023年度は規制がなくなり、当初は長期休業中に史料調査へ行く予定を立てていたが、体調をくずしてしまい実現できなかった。 2021年度に『オンライン版 矢部貞治関係文書』(丸善雄松堂、2018年)、『オンライン版 矢部貞治関係文書 補遺』(丸善雄松堂、2019年)で、矢部の中学生~大学生時代の史料群の中から、矢部の政治思想の萌芽を物語る史料をいくつか発見した。時期的には大正後期であり、「戦後初期」を対象とする本研究とは齟齬があるが、協同民主主義の淵源を詳らかにするという点では意義があるものと思われ、2022・23年度も引き続き、その翻刻・分析をおこない、順次論文を執筆し発表した。 2022年度には、1946年に活動していた外務省調査局第三課国内政治班「国内政治調査委員会」に関する史料群を調査し、戦後初期の協同民主主義の広がりについて分析・考察を進めることができた。
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Strategy for Future Research Activity |
外務省調査局第三課国内政治班「国内政治調査委員会」に関する史料は、国立国会図書館憲政資料室所蔵「佐々弘雄関係文書」にも存在し、目録の題目で矢部文書に残る史料と照合したところ、矢部文書には残っていない史料がいくつかあることが判明した。実際に現地で閲覧し、不足する文書を収集したうえで、論文としてまとめたい。 引き続き、大学生時代の史料群についても翻刻・分析を進め、公にしていきたい。
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Report
(4 results)
Research Products
(9 results)