1980年代アメリカにおける「イスラエル例外主義」の形成・変容に関する歴史的考察
Project/Area Number |
20K13212
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 03040:History of Europe and America-related
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Research Institution | Aichi Prefectural University |
Principal Investigator |
佐藤 雅哉 愛知県立大学, 外国語学部, 准教授 (30816319)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
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Keywords | アメリカーイスラエル関係 / 1980年代アメリカ / 人道・人権・ジェンダー / 冷戦 / 平和運動 / アメリカ・イスラエル関係 / 保守革命 / 1980年代のアメリカ / 人道主義・人権 / ジェンダー / 国際機関 / 民族自決 / 社会運動 / イスラエル / パレスチナ / アメリカ史 / 保守革命・1980年代論 |
Outline of Research at the Start |
ときに「特別な関係」とも称されるアメリカとイスラエルの緊密な関係は、1967年の中東戦争を契機に大きく発展した。この戦争以降、アメリカはイスラエルとの強固な政治的・軍事的な関係を基軸とする中東秩序の構築を目指すようになったのである。このような外交上の試みは、西洋文明とユダヤ・キリスト教の伝統を体現する存在としてイスラエルを特別視する文化的な認識によって下支えされた。本研究では、アメリカ社会に敷衍するこの認識を「イスラエル例外主義」と概念化し、その形成・変容過程をアメリカ社会運動の展開に注目して検証する。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究はアメリカ合衆国の政治文化に敷衍する「イスラエル例外主義」の形成・変容過程を、1980年代~1990年代初頭のアメリカ社会運動の展開に着目して考察するものである。アメリカ―イスラエル間の良好な関係は、その存在が自明視される傾向にある。しかし、近年、その両国関係を下支えするアメリカ政治文化の歴史的な構築過程とイスラエル例外主義の枠外にある思想や実践の展開に対する注目が高まっている。 この状況を踏まえ、本研究はアメリカ社会運動の展開を、1)国際社会との接触、2)国際的資源の流入・伝播、3)アメリカ社会との衝突という3つの局面を検証することを通じて、イスラエル例外主義によって特徴付けられるアメリカ政治文化の形成・変容過程を再考している。あわせて、1980年代アメリカで進展した「保守革命」の展開に留意し、中東問題に関連する社会運動の展開がアメリカ社会でいかなる意味で「脅威」と認識されたかを考察している。 本プロジェクト3年目に当たる2022年度には、前年度の成果を踏まえつつ、これまでの研究成果の書籍化すべく、執筆活動を中心に研究活動を進めた。書籍のfirst draftを完成させて提出し、査読に備えている。あわせて、執筆時に追加で必要となった関連資料(議会資料や政府資料、関連雑誌など)の収集・読解を進めた。また、アメリカ保守勢力の動向を把握する一助とするため、キリスト教福音派の雑誌Christianity Today等の読解・分析を、当該研究テーマと関連する範囲で進めた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究成果の整理を順調に進めることができている。
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Strategy for Future Research Activity |
来年度は最終年度となるため、最終的な成果発表として、当該研究成果の書籍化を完了させることを目指す。
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Report
(3 results)
Research Products
(3 results)