Project/Area Number |
20K13239
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 03050:Archaeology-related
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Research Institution | Kashihara Archaeological Institute , Nara prefecture |
Principal Investigator |
鈴木 一議 奈良県立橿原考古学研究所, 調査部調査課, 指導研究員 (90443572)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥2,340,000 (Direct Cost: ¥1,800,000、Indirect Cost: ¥540,000)
Fiscal Year 2023: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
Fiscal Year 2022: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
Fiscal Year 2021: ¥390,000 (Direct Cost: ¥300,000、Indirect Cost: ¥90,000)
Fiscal Year 2020: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
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Keywords | 飛鳥時代 / 宮殿 / 飛鳥宮跡 / 内裏 / 藤原宮 / 平城宮 / 脇本遺跡 / 居宅 / 飛鳥宮 / 斑鳩宮 / 宮滝遺跡 / 斎宮跡 / 東アジア |
Outline of Research at the Start |
本研究では、都城制成立以前の飛鳥時代における宮殿構造を把握し、東アジアの同時代の宮殿構造との比較・検討から、飛鳥時代の宮殿構造の新たな位置付けと歴史的意義を明らかにすることを目的とする。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、都城制成立以前の飛鳥時代の宮殿構造について、建物遺構に対する考古学的分析から、その新たな位置付けと歴史的意義の解明を目的とする。 本研究計画では、研究目的に従い、飛鳥時代の宮殿構造を把握するために、宮殿と宮殿が置かれた地域の居宅の建物遺構に対する比較・検討をおこない、それを踏まえて東アジアの同時代の宮殿構造との比較・検討をおこなうものである。 研究4年目にあたる本年度も、昨年度に引き続き、国内における宮殿および居宅の発掘調査事例(発掘調査報告書)の収集・整理、研究関連文献の収集を進めるとともに、建物遺構に対する考古学的分析も進めた。昨年度までの本研究の進捗状況を踏まえ、飛鳥時代の宮殿遺跡でも、最もその内容が明らかな飛鳥宮跡の検討を中心に進めた。 昨年度までに実施してきた発掘調査時の原図の整理・検討をもとにした飛鳥宮跡Ⅲ期遺構に関わる調査区の位置関係の整理が概ね整ったことを受け、本年度は、飛鳥宮跡Ⅲ期遺構の建物配置についての検討をより進展することができた。 橿原考古学研究所による飛鳥宮跡の発掘調査再開(第189次調査)により、内郭北西に隣接する部分に大型掘立柱建物SB0934を中心とした建物群からなる空間が存在する可能性が高まった。この空間における建物配置は、大型掘立柱建物SB0934 を正殿とし、前殿としてSB6715・02201を配置した可能性が高いと考えられる。この建物配置は、奈良時代の宮殿である平城宮内裏第Ⅰ期との共通性が指摘でき、後の内裏の建物配置の淵源が飛鳥宮跡にある可能性が指摘できる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究4年目にあたる本年度も、国内における宮殿および居宅の発掘調査事例(発掘調査報告書)の収集・整理について、研究支援員の雇用により概ね順調に進展している。さらに、本研究の目的である「飛鳥時代の宮殿構造の把握」についても、飛鳥宮跡の検討に注力したことにより、その構造を検討するための素地が整い、実際の検討作業を進展することができたため、概ね順調に進展していると言える。 飛鳥宮跡の検討の素地が整ったことにより、同時代および後の時代の宮殿における建物遺構との比較・検討についても進展することができている。
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Strategy for Future Research Activity |
本来、最終年度にあたる本年度に飛鳥宮跡を中心とした宮殿構造について、本研究成果を取りまとめる予定であったが、それが叶わなかった。よって、期間延長により最終年度となる次年度に、本研究成果のとりまとめをおこなう。
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