Project/Area Number |
20K13266
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
|
Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 04020:Human geography-related
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
鎌倉 夏来 東京大学, 大学院総合文化研究科, 准教授 (00791831)
|
Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2025-03-31
|
Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
|
Budget Amount *help |
¥3,640,000 (Direct Cost: ¥2,800,000、Indirect Cost: ¥840,000)
Fiscal Year 2023: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2020: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
|
Keywords | 技術軌道 / 製造業 / イノベーション / 特許 / 日本 / イノベーションシステム / 空間性 |
Outline of Research at the Start |
本研究の目的は、製造業におけるイノベーションの地理的特徴について、知識や技術の質的側面に着目することで、それらの動態的な生成過程を定量的・定性的に分析し、「技術イノベーションシステム(TIS)」の空間的メカニズムを解明することである。まず、特許を用いた都市と技術のネットワーク分析を行い、特定の場所でしか生まれていない技術の特徴を同定する。さらに、特定の知識や技術に着目し、資料の精査や重要なアクターに対するインタビュー調査などを行い、複数の技術イノベーションシステムを比較検討することで、イノベーション政策や地域産業振興政策への含意を抽出する。
|
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、製造業におけるイノベーションの地理的特徴について、知識や技術の質的側面に着目しながら、それらの動態的な生成過程を定量的・定性的に分析することで、「技術イノベーションシステム(TIS)」の空間的メカニズムを解明することである。 今年度は、引き続き「IIPパテントデータベース2020年版」を利用した分析を行い、特許分類からみたイノベーションの空間性について検討を行った。より具体的には、O Huallachain(2012)の手法を応用し、地理的に集中している技術と、同じ地域に集まっている技術を分類し、可視化した。また、局所空間統計量を用いた探索的空間データ分析を行い、日本における特許を代理指標としたイノベーションパターンを示した。結果として、発明活動の密度が低い局所的な集積は、過去の産業政策や歴史的な経路の影響を強く受けている可能性が示唆された。この成果については、学会発表を行うとともに、論文として投稿済みであり、現在査読を受けている。 これまでに得られた分析結果の解釈を、特徴的な技術や技術群に注目することでより深めるため、現在、イノベーションにおける"Periphery"を改めて問い直しながら、技術軌道に関するさらなる分析手法の検討を進めている。より具体的には、地理的な"Periphery"と技術軌道における"Periphery"との関係に着目し、これらがどのようなダイナミクスを示しているのかについて、特定産業に焦点を当てた分析を行っている。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
前半の年度において新型コロナウイルス感染拡大の影響を強く受けことと、2年目に産前産後休暇を取得したことにより、全体的なスケジュールには遅れがあり、研究期間を延長している。しかしながら、遅れについては徐々に解消してきている。
|
Strategy for Future Research Activity |
定量的な研究には、当初予定していた以上の進捗が見られた。この分析をさらに深めるため、海外の研究機関に所属する研究者を日本に短期間招き、集中的に共同研究を進める予定である。これらの成果をまとめ、イノベーション政策や地域産業振興政策を担う国や地方自治体に対する政策的含意を抽出する。
|