Project/Area Number |
20K13274
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 04020:Human geography-related
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Research Institution | Professional College of Arts and Tourism (2023) Osaka Seikei University (2020-2022) |
Principal Investigator |
池田 千恵子 芸術文化観光専門職大学, 芸術文化・観光学部, 准教授 (50825560)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥2,990,000 (Direct Cost: ¥2,300,000、Indirect Cost: ¥690,000)
Fiscal Year 2023: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2021: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
Fiscal Year 2020: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
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Keywords | ツーリズム・ジェントリフィケーション / ツーリティフィケーション / アルベルゴ・ディフーゾ / 居場所の立退き / 穏やかなジェントリフィケーション / 住宅の立退き / 商業の立退き / 宮古島市 / 下地島 / まちやど / 仏生山温泉 / リノベーション / 地域資源 / 矢掛町 / 熱海温泉 / ツーリズムジェントリフィケーション / 宿泊施設 / 景観保全 / 歴史的建造物 / 立ち退き / 路線価の高騰 / 町家 / 観光開発 |
Outline of Research at the Start |
国際観光客の増加に伴う都市の変容について、ツーリズムジェントリフィケーションの観点で検証を行う。ツーリズムジェントリフィケーションとは、観光戦略の結果、新たな観光関連施設の開業や高所得者層の居住環境の開発による、低所得者層の立ち退きが生じる現象である。本研究では、GISや統計データを活用した計量的手法と現地調査を併用しながら、日本におけるツーリズムジェントリフィケーションの実態を明らかにする。具体的には、観光関連施設の分布、立地特性、土地利用の変遷、産業構造の変化を検証する。また、地域に及ぼす影響について、路線価や居住者の変化(年齢層、職業)、住民への影響について検証する。
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Outline of Annual Research Achievements |
2023年度も引き続き、ツーリズムジェントリフィケーションの研究と共に持続可能な観光について、長野県小諸市において研究調査を実施した。小諸市では、リノベーションまちづくりの推進者と共に地域の変容を明らかにしつつ、アルベルゴ・ディフーゾへの発展について言及した。その一方で、新規事業者による新規店舗やイベント活動が、地域の住民に対して「居場所の立ち退き」を生じさせている部分にも言及した。 また、ツーリズムジェントリフィケーションが発現するまでに生じるツーリティフィケーションの先行研究も平行して行った。ツーリティフィケーションとは、観光のために空間が変容し、地域全体の性質や利用が変化していくことである。住宅、公共スペース、商業施設など、居住を目的とした空間が、観光用に転用されることで、地域住民が日常生活で必要とする施設やサービスが減少することを意味する(Cocola-Gant 2023)。1990年代以降、都市間競争が激化する中、観光による経済成長という都市政策のもとで、利益団体によるインフラやサービス(空港、駐車場など)などへの投資が活発になったことで、ツーリティフィケーションが生じるようになった(Manue 2019)。このツーリティフィケーションの概念をもとに2024年度は宮古島市を再度検討する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
論文に関しては、『地域公共政策研究』33号に「インバウンド施策と持続可能な観光―城崎温泉を事例として― 」、『季刊経済研究』42(1-3)号に「インナーシティ問題とツーリズムジェントリフィケーション―京都市を事例として― 」が掲載された。また、『日本都市学会年報』57号にアルベルゴ・ディフーゾ関連の査読論文が1本採択された。 書籍に関しては、ミネルヴァ書房にて2024年2月に発刊した『入門観光学(改訂版)』「第12章 地域観光とまちづくり」にてアルベルゴ・ディフーゾによる観光まちづくりについて言及した。 学会発表としては、招待講演1本、一般発表2本、研究部会1本の発表を行った。以下、発表内容である。経済地理学会地域大会(招待)「アルベルゴ・ディフーゾによる地域の再生」、日本都市学会70回大会「アルベルゴ・ディフーゾによる地域再生 -長野県小諸市を事例として-」、日本地理学会春季大会「リノベーションまちづくりとジェントリフィケーション-長野県小諸市を事例として-」、人文地理学会大会 観光空間研究部会「日本におけるツーリズムジェントリフィケーション ―COVID‐19による影響を踏まえて― 」
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Strategy for Future Research Activity |
2024年度は、宮古島市においてツーリティフィケーションを踏まえた研究調査を行い、学会で発表を行う。また、今までの研究発表と合わせて、単著として出版する。
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