高次リスク・曖昧さ態度抽出実験手法を用いた不確実性下の意思決定モデルの彫琢
Project/Area Number |
20K13450
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 07010:Economic theory-related
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Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
舛田 武仁 信州大学, 学術研究院社会科学系, 准教授 (80725060)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2022: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,950,000 (Direct Cost: ¥1,500,000、Indirect Cost: ¥450,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
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Keywords | リスク態度 / 高次リスク態度 / 曖昧さ態度 / 経済実験 / 自己予防問題 / 誘因整合性 / マッチング確率 / 不確実性 / 曖昧さ |
Outline of Research at the Start |
実験研究の多くは人の意思決定が期待効用から乖離する証拠を示すものの、不確実性下の最適化行動をよく説明する簡潔なモデルについては合意を得ていない。本研究は、高次リスク(・曖昧さ)態度と、予防問題における最適化行動との間に成り立つ理論予測を、高次リスク(・曖昧さ)態度抽出課題を用いた実験で検証する。プロスペクト理論など競合モデルのうち実験データをよく説明するものを選ぶことで、実験証拠に基づく、応用範囲の広い意思決定モデルを提案する。
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Outline of Annual Research Achievements |
申請者自身が公刊済の論文(Masuda and Lee, 2019)で用いた高次リスク態度抽出課題を含むさまざまな個人属性をオンラインで測定した結果をまとめた論文Hanaki, Inukai, Masuda and Shimodaira (2022)がJapanese Economic Reviewに採択、ウェブ上で公開された。同論文では、よく大学生を対象に実施される経済実験結果がどれだけ普遍的なものか、いわゆる外部妥当性の懸念を扱っている。学生参加者と調査会社に登録している一般参加者の両方を対象に、不確実性に対する態度や後ろ向き推論度、認知能力等の個人属性を測定した。高次リスク態度の一つであり予防努力水準を決める慎重さ(Prudence)で比較すると、学生参加者のほうが一般参加者よりも明確に高いという結果を得た。このように、一つ一つの個人特性を見れば群間で差があるが、指標の相関構造は2つの群で似ているという結果を得た。この結果は、経済実験の外部妥当性をある程度支持するものである。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
「研究実績の概要」で記した通り、高次リスク態度を含む個人属性測定実験の外部妥当性を支持する結果をまとめた論文を公刊できた。しかしながら、2021年度に実施した実験の結果がどのような不確実性下の意思決定モデルでうまく説明できるのかを精緻に分析するために時間を要している。以上のことから、本研究課題の進捗状況は「やや遅れている」と判断した。
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Strategy for Future Research Activity |
実施済実験データの分析を進め必要に応じて追加実験を実施する。得られた研究成果を投稿可能な論文とすることを当面の目標とする。
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Report
(3 results)
Research Products
(11 results)