Project/Area Number |
20K13525
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 07060:Money and finance-related
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
関根 篤史 千葉大学, 大学院社会科学研究院, 講師 (70779066)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2023: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
Fiscal Year 2022: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
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Keywords | シャドーレート / イールドカーブ / Nelson-Siegel / FAVARモデル / レジームスイッチングモデル / 状態空間モデル / ゼロクーポン債 / 非線形推計 / 債券利回り / Nelson-Siegelモデル / 時系列分析 |
Outline of Research at the Start |
日米の金融環境は2000年代以降大きく変化している。日米共に、景気後退や中央銀行による金融緩和政策によって債券利回りは低下している。本研究では、Nelson-Siegelモデルを定式として、イールドカーブを線形・非線形推計法で推計し、評価を行う。そして、この推計結果から得られる水準、勾配、曲率と呼ばれるイールドカーブ成分が時間を通じてどの程度変化しているのか、またこの変化が何によって引き起こされているのかについて、時系列モデルを用いて分析を行う。
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Outline of Annual Research Achievements |
2022年度においては、まずWu and Xia (2016)に従い、シャドーレート期間構造モデルを使って、日本のシャドーレートの推計を行った。この推計においては、これまでの研究で得られた日本のイールドカーブの推計結果を用いた。ここで、この推計で得られたWu and Xiaタイプの日本のシャドーレートと、Leo Krippnerが自身のホームページで公開している日本のシャドーレートとの比較を行った。その比較の結果、1995年から2015年までの20年間はほぼ似たような値で推移していることが分かった。しかしながら、2016年以降については、Wu and Xiaタイプのシャドーレートは下落し続けるのに対し、Krippnerのシャドーレートは2016年に上昇するということが分かった。次に本研究では、Wu and Xia (2016)に従い、金融政策変数としてシャドーレートを使い、日銀による非伝統的金融政策が日本のマクロ経済にどのような影響を与えているのかについて、FAVARモデルを用いて分析を行った。この分析で用いた日本のマクロ経済データには、鉱工業生産指数などのアウトプット、就業者数や完全失業者数などの雇用、消費者物価指数などの物価といった変数が含まれる。分析の結果、日銀による非伝統的金融政策はインフレ率の上昇には繋がらなかったが、失業率の下落に効果があったことが分かった。アメリカに関する研究では、Fedによる金融緩和政策により、失業率の下落だけでなく、インフレ率の下落につながったという報告がある。よってインフレ率への影響については、日本では異なるという結果が得られた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2022年度においては、ベンチマークとして、FAVARモデルを用いて、日銀による非伝統的金融政策が日本のマクロ経済にどのような影響があるのかについて分析を行った。このベンチマークの結果については、未定稿ではあるが、論文としてまとめることが出来た。今後はデータの整備を行い、そして頑健性のチェック等を行って、論文をブラッシュアップしていきたい。
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Strategy for Future Research Activity |
2022年度においては、日本の30程度のマクロ経済データおよびシャドーレートを使って、FAVARモデルの推計を行った。FAVARモデルの推計のためには、より多くのデータを使用することが望ましい。Bernanke, Boivin, and Eliasz (2005)やWu and Xia (2016)は、アメリカの100程度のマクロ経済データを用いて、FAVARモデルの推計を行った。本研究においては、このベンチマークモデルを発展させ、より多くのデータを使って分析を行いたい。そのために、日本のマクロ経済データの整備を行っていきたい。データの整備後は、再度FAVARモデルの推計を行い、これまでの結果と比較を行っていきたい。また、四半期データや月次データでそれぞれ推計を行っていく予定である。
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Report
(3 results)
Research Products
(6 results)