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若者支援における高等学校と支援機関との社会的ネットワーク形成に関する社会学的研究

Research Project

Project/Area Number 20K13678
Research Category

Grant-in-Aid for Early-Career Scientists

Allocation TypeMulti-year Fund
Review Section Basic Section 08010:Sociology-related
Research InstitutionTeikyo University

Principal Investigator

井上 慧真  帝京大学, 文学部, 講師 (10823156)

Project Period (FY) 2020-04-01 – 2023-03-31
Project Status Granted (Fiscal Year 2021)
Budget Amount *help
¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2022: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
Fiscal Year 2021: ¥130,000 (Direct Cost: ¥100,000、Indirect Cost: ¥30,000)
Fiscal Year 2020: ¥130,000 (Direct Cost: ¥100,000、Indirect Cost: ¥30,000)
Keywords若者支援 / 高校中退 / 生徒指導 / 移行 / トランジション / 社会関係資本 / 教員文化 / 教育社会学 / 子どもの貧困
Outline of Research at the Start

本研究は、高校中退の予防、支援の過程の分析を通じて、子ども期と若者期における様々な困難を支えることのできるような社会的ネットワークを明らかにすることを目的とする。1・2年次に高等学校中退に関して先進的な取り組みを行っている高校、教育委員会、連携している機関への調査を行う。また3年次にイギリスにおける子ども・若者支援の調査を行い、比較研究を行う。

Outline of Annual Research Achievements

本年度は、新型コロナ流行等の事情により面接調査が困難となったため、高校中退の危機に直面している生徒に高等学校がどのようにかかわってきたのか、そして教育現場での実践は教育委員会、文部省(現文部科学省)の施策とどのような連続性および差異を持っていたのか、今日に至る政策形成過程の分析に比重をおくことになった。高校中退に関する教育行政の対応は複雑な道のりをたどったが、その過程について井上(2021)において詳細な分析を行った。井上(2021)の調査・分析の過程では、高校教員による高校中退の危機にある生徒への指導をいかに行ったか、また他の教員と指導方針をめぐっていかなる葛藤があり調整されたかを『月刊生徒指導』を中心とした資料から分析した。議論の焦点になったのは、教務内規に定められた要件や手続きをどのように解釈、運用するかということであった。たとえば問題行動を繰り返した生徒であっても、その生徒の「かくれた一面」に着目し、もう一度機会を与えてやってほしいと教員が働きかけた事例においては、「無期停学」という処分を下しつつ、実際には処分期間中も教員たちによる登校指導や家庭訪問等細やかな指導が行われ、結果的に生徒は卒業に至ることができた。しかし他方で、教務内規を機械的にあてはめることで生徒の事情を斟酌せずに自主退学勧告を行う学校もあとをたたず、各校の組織文化が色濃く反映されていた。また、このような運用をめぐる議論は、不登校生徒等にもきょうつうしてみられるものであった。そして中退を防ぐための働きかけについても、困難事例についての報告が多くなされ教員の責任をどこまでとするのかについて議論が交わされていた。このような「指導」をめぐる教育現場の1970年代半ばから1990年代までの状況が現在とどの程度連続的であるか、秋期に高校教育の研究集会等にて報告、討論を行う予定であり、また学会でも報告予定である。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

当該年度については、研究成果は前年度から継続して取り組んできた資料収集と分析が結実したかたちとなった。いっぽうで、高校中退に関して先進的な取り組みを行っている高校、教育委員会への調査についても、今年度は研究成果として公表することはできなかったものの、研究論文を準備中である。調査協力機関への確認等を行ったうえで、研究成果を公表する予定であり、当該年度はその準備にあてることができたという点では進展がみられたと評価した。また海外における高校中退者への支援についても文献収集、調査が進展して居り、研究成果を公表することを目指している。

Strategy for Future Research Activity

当該年度に井上(2021)としてまとめた研究をさらに進展させ、現在の高校中退者の支援に関する調査・分析と接続させることを目指している。また、高校中退に関して先進的な取り組みを行っている高校、教育委員会への調査についても、今年度は研究成果として公表することはできなかったものの、研究論文を準備中である。調査協力機関への確認等を行ったうえで、研究成果を公表することを目指している。また海外における高校中退者への支援についても文献収集、調査の結果にもとづいた成果報告をおこないたい。

Report

(2 results)
  • 2021 Research-status Report
  • 2020 Research-status Report

Research Products

(1 results)

All 2021

All Journal Article (1 results) (of which Peer Reviewed: 1 results)

  • [Journal Article] 高校中退と「指導の文化」 : 教員の責任を拡張する論理と解除する論理に注目して2021

    • Author(s)
      井上慧真
    • Journal Title

      ソシオロジ

      Volume: 66 Pages: 81-99

    • NAID

      40022745983

    • Related Report
      2021 Research-status Report
    • Peer Reviewed

URL: 

Published: 2020-04-28   Modified: 2022-12-28  

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