経験サンプリング法による、援助要請の支援を目的とした「イシューセリング」の解明
Project/Area Number |
20K13782
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 08020:Social welfare-related
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Research Institution | Osaka University (2022) Yamanashi Gakuin University (2020-2021) |
Principal Investigator |
石川 勝彦 大阪大学, 経営企画オフィス, 特任学術政策研究員(常勤) (30714779)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥2,990,000 (Direct Cost: ¥2,300,000、Indirect Cost: ¥690,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2022: ¥390,000 (Direct Cost: ¥300,000、Indirect Cost: ¥90,000)
Fiscal Year 2021: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2020: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
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Keywords | 援助要請 / 援助要請スタイル / 全般的集団同一性 / 対象別利他性 / 自己超越傾向 / ロールモデル / イシューセリング / 子育て支援 / 経験サンプリング法 |
Outline of Research at the Start |
身近な他者や支援サービスに援助要請を行うことの難しさを克服するための支援策として、有効なイシューセリングの方法とはどのような方法か、解明に取り組む。従来の介入方法では、援助要請をしたほうがいいという意識レベルの「態度」「意向」の形成には有効であったが、実際の「行動」にはむずびつきにくいという弱点があった。個別具体的なイシューセリングの方策を明らかにし、「行動」を直接改善するための支援策を策定・検証したい。
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Outline of Annual Research Achievements |
自力で解決が困難な状況では他者に援助を求める援助要請行動が合理的である。他方,援助を求めること自体が罪責感を引き起こす,他者からネガティブな評価を受ける評価懸念等により,援助要請は手控えられ,困難の抱え込みが生じやすい。そこで,援助要請を促進する社会的な要因の探索を質問紙研究により実施した。第1に,援助要請を行うものの社会集団への所属状況および所属する社会集団への同一化の状況の効果を検討した。第2に,援助要請を行うにあたり,先行して他者からの援助要請を受け入れること,他者に対し援助行動を積極的に行った履歴を有することの効果を検討した。2つの調査を行い,それぞれ学術論文として公表した。 ●複数の集団への多元的な所属に由来する人間関係の豊かさと援助要請行動の関連:Ishikawa & Momose. 2023. Does Social Identity Promote Help-Seeking Behavior - Identification for a Reference Group and Multiple Ingroups. Teacher-Training and Education Studies, 2(1), 1-10. ●他者に対して援助的であることと援助要請行動の関連:Ishikawa & Momose. 2023. Does Help-Seeking Need Help-Providing? Teacher-Training and Education Studies, 2(1), 11-16.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
計画通り,援助要請の促進要因を探索・解明する質問紙調査研究を進捗するとともに,論文化を進めている。他方,質問紙法ではない,準実験的な検証研究に多少の遅れを生じている。 被験者リクルートを効率化,加速化することが遅れの解消に有効であると考えられ,集中的に被験者リクルートの効率化に向け情報収集に務めた結果,安価かつ被験者スクリーニングやパネル調査をスピーディーに実現する被験者リクルート・サービスの探索および予備的な利用を終えた。また利用を援助してくれる研究者を得た。期間内に当初の研究計画を終えられる見込みである。
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Strategy for Future Research Activity |
被験者リクルート・準実験を加速化するサービス,サービス利用を支援してくれる研究者を得た。構築したこれらの環境を最大限に生かし,調査をスピーディーに進める。調査の加速からにより生まれた時間を利用し,デザインの見直し,調査データの分析に十分な時間を当て,知見の深化,信頼性・妥当性の検証等に励む。
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Report
(3 results)
Research Products
(4 results)