矯正施設出所者への社会復帰支援に対する支持促進に関する研究
Project/Area Number |
20K13789
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 08020:Social welfare-related
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Research Institution | Kansai University of International Studies |
Principal Investigator |
板山 昂 関西国際大学, 心理学部, 講師 (60707834)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥2,340,000 (Direct Cost: ¥1,800,000、Indirect Cost: ¥540,000)
Fiscal Year 2022: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2021: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2020: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
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Keywords | 社会的包摂 / 犯罪者への偏見 / 出所者支援 / 出所者 / 偏見 / 社会復帰 / 社会心理学 |
Outline of Research at the Start |
矯正施設や受刑者および刑務所出所者に対する固定化されたイメージが、刑務所出所者を社会の一員として受け入れ問題解決を図る(社会的包摂)ことを妨げる一因として指摘されている。本研究では、第1に犯罪者への偏見と行政等の出所者支援への取り組みへの支持、および自身の身近での受け入れへの受容度の関係性を明らかにする。加えて、これらの関係性における再犯等の実情報提示の効果を検証する。第2に、出所者受け入れに肯定的な従業員がいる企業の特徴を明らかにする。出所者理解の促進方法が明らかにできれば、これまで就労や自立生活の可能性が乏しかった出所者への支援が可能になり、再犯防止に繋がる。
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Outline of Annual Research Achievements |
矯正施設や受刑者および刑務所出所者に対する固定化されたイメージが,出所者を社会の一員として受け入れ,問題解決を図ることを妨げる一因として指摘されている(e.g., 上瀬, 2016; 上瀬ら, 2017)。刑務所出所者の受け入れへの態度に影響する。そこで本研究は,刑務所出所者への支援に対する態度に影響する要因の検討をおこなった。 2020年~2021度にかけて一般人の刑務所出所者に対する支援への態度を明らかにするために幅広い年齢層を対象に調査を実施した。リサーチ会社を介して20歳~65歳までの男女2400名から回答を得た。調査内容は①「犯罪者に対するイメージ,②「地域社会での出所者支援に対する支持態度」であった。また,近年の再犯者率の上昇とその背景,政府の取り組みに関する情報を②出所者支援に対する支持態度尺度の前に提示する情報有群と提示しない情報無群を設定し,無作為に参加者を振り分け調査をおこなった。分析の結果,犯罪者に対して否定的なイメージを持っているほど出所者支援に対して否定的であり,回答者の年齢があがるにつれて肯定的である傾向がみられた。 2022年度では,前科者の雇用に肯定的な企業・組織とそうでない組織の特徴を明らかにするため,職場ソーシャルキャピタルや組織風土の関連を検討した。20歳~59歳までの企業に勤める男女503名から回答を得た。分析の結果,職場ソーシャルキャピタルが高い職場や年齢層が高い職場では,前科者の雇用に対して比較的肯定的であるという結果が得られた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
当初計画に照らし合わせると、研究実施は大幅に遅れている。その要因としてはコロナ禍で所属大学の学生募集の役職を務め、学内業務に奔走したことがあげられる。また、コロナ禍であったため,例年以上に教育や研究指導といった学生支援にも時間と労力を費やしたこともあげられる。 計画していた調査の1つ目,2つ目は実施したものの、その分析が完了していないことから「遅れている」という自己評価を行った。
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Strategy for Future Research Activity |
調査済みの研究については分析を進め,論文掲載を目指した対応を行っていく。さらに,調査の結果から考えられた課題を整理し,追加の調査研究を実施する。
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Report
(3 results)
Research Products
(2 results)