最適な風味・嚥下を促すトロミ飲料とは?-嚥下困難者用トロミ添加食品の最適化ー
Project/Area Number |
20K13811
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 08030:Family and consumer sciences, and culture and living-related
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Research Institution | Hiroshima Shudo University (2021-2022) Hiroshima Bunkyo University (2020) |
Principal Investigator |
黒飛 知香 広島修道大学, 健康科学部, 准教授 (70847706)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥3,900,000 (Direct Cost: ¥3,000,000、Indirect Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2022: ¥390,000 (Direct Cost: ¥300,000、Indirect Cost: ¥90,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,950,000 (Direct Cost: ¥1,500,000、Indirect Cost: ¥450,000)
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Keywords | 官能評価 / テクスチャー / 風味 / 嚥下 / 嚥下・誤嚥 / トロミ飲料 / SBE法 / 物性 |
Outline of Research at the Start |
トロミ飲料は、トロミ剤と溶媒(水、ジュース等)の組み合わせでテクスチャー・風味の特性が異なる。現在、トロミ飲料の規格基準は均一な試料しか正確に測定できない手法が主流である。そこで、本研究では、官能評価とSBE法など種々の機器分析からトロミ剤の種類・溶媒の呈味の違いがテクスチャー・風味と嚥下に及ぼす影響とこれらに寄与する力学的特性を明らかにする。SBE法は、見かけ粘度を測定する新しい測定法で「ずり速度」も得られるため、官能評価と高相関の測定条件(ずり速度、温度、唾液の有無)と見かけ粘度からテクスチャー知覚(咀嚼や舌の動き等)の推測も可能であり、トロミ飲料の呈味のバランスの最適化を行う。
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Outline of Annual Research Achievements |
【研究目的】トロミ付与水溶液のテクスチャー特性についてLST法および新規手法のSBE法を用いて官能評価に対応する力学的特性について検討した. 【研究概要および成果】2022年度は,昨年度の測定結果であるパッケージ表記されている濃度で調製したトロミ付与飲料水を対象とした.テクスチャーおよび嚥下特性について,前年度の結果をふまえて,官能評価と機器分析(LST法,SBE法)を用いて実施した結果の発表を行った.研究成果としては,官能評価および機器分析ともにトロミ調整食品の添加濃度の増加に伴い,かたく,粘性が増す傾向であった.さらに,見かけ粘度は官能特性ごとに異なるずり速度下における見かけ粘度が影響していた.以上より,主原料が異なるトロミ調整食品で調製したトロミ付与水溶液のテクスチャー特性を数値化することができ,SBE法がトロミ付与水溶液のテクスチャー測定に有用であることを示すことができた.また,論文化においては,2021年度の実施内容について論文化を行った. 2022度の研究は,粘度を揃えたモデル系試料を用いて主原料の異なるトロミ調整食品を用いたトロミ付与飲料水のテクスチャーおよび嚥下特性の客観化を行った.官能評価では,パネルによる飲み込みやすさ,べたつき等の特性を評価した.あわせて,機器分析では,従来法であるLST法およびクリープメータによる測定を実施した.SBE法についても,昨年までの測定結果をふまえて実施した.さらに,実際の喫食状態に近い条件での測定については,2023年度に実施予定である.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
採択初年度は,コロナウイルスの影響もあり,人による評価である官能評価をはじめ,研究環境整備ができず,取り組めなかった.採択2年目には,現所属大学に着任した年であり,徐々に研究環境を整備しながら研究も進めることができた.3年目についても,研究環境をブラッシュアップしながら,研究を遂行した.しかしながら,コロナの影響は複数年にわたっており,予定通りには進まなかった.
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Strategy for Future Research Activity |
2023年度は,引き続き粘度を揃えたモデル系で官能評価および機器分析を行う.昨年まで行った機器分析以外にも従来法などを追加測定していく予定である.あわせて,得られた研究成果については,学会発表および論文化を進めていく.現在は,テクスチャー特性の客観化が中心になっているが,風味の数値化にも展開していく予定である.さらに,水以外の溶媒(茶,ジュースなど)へも応用展開していきたい.
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Report
(3 results)
Research Products
(2 results)