Project/Area Number |
20K13836
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 08030:Family and consumer sciences, and culture and living-related
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Research Institution | Industrial Research Institute of Shizuoka Prefecture |
Principal Investigator |
石橋 佳奈 静岡県工業技術研究所, 食品科, 主任研究員 (40788535)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,950,000 (Direct Cost: ¥1,500,000、Indirect Cost: ¥450,000)
Fiscal Year 2020: ¥2,340,000 (Direct Cost: ¥1,800,000、Indirect Cost: ¥540,000)
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Keywords | セルロースナノファイバー / 香り / 放散制御 |
Outline of Research at the Start |
香りには、心理・身体への機能があると言われており、香り成分を徐放させることで、長時間香り成分の機能を作用させることが可能となる。従来水溶媒に含まれた香り成分の徐放方法は、シクロデキストリン等が使用される。しかし申請者は、シクロデキストリンとは 構造が異なるセルロースナノファイバー(以下「CNF」)によっても香りが徐放することを発見した。これは、CNFによるピッカリング(油相の周りに固体粒子が吸着すること)エマルションと三次元ネットワーク形成により香りが徐放したと推測した。そこで本研究は、CNFによる徐放機構解明と、香りの放散機構変化を明らかにし、香りの放散制御につなげる。
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Outline of Annual Research Achievements |
2022年の10月から2024年の4月14日まで、産休及び育休を取得し、研究を中断したため、研究実績はありません。本年度より、予定した研究計画通りに研究を実施します。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
2022年の10月から2024年の4月14日まで、産休及び育休を取得し、研究を中断していたため、大幅な遅れが生じています。本年度が、研究最後の年になるため、計画した通りに研究を進め、CNFと香りの放散機構を明らかにし、香りの放散制御に繋げていきます。
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Strategy for Future Research Activity |
今後の研究は、以下の通りに研究を実施する。 (CNFによる徐放性機構の解明) 各繊維長のTEMPO酸化CNFによる水/油界面の吸着状態の変化を明らかにするため、Limoneneと表面張力値の近いスチレンを使用し、乳化重合を行いSEM観察を行う。または、凍結割断レプリカ法にて、各繊維長による水/油界面の吸着状態の変化を観察する。 香り成分LimoneneとLinaloolのエマルション試料を水にて希釈することで、香りの放散挙動に違いがあった。CNFの徐放効果には、乳化安定性が関係していることから、香り成分のLogPowにより、放散挙動が変化したのだと推定した。そこで、Limonene及びLinaloolとLogPowが異なるα-Pinene、Phenylethylalcoholなどについても同様に放散量の測定を行い、放散挙動の変化を明らかにする。 (CNFによる放散制御技術の開発) 香り成分によって、ピッカリングエマルション形成有無や水/油界面へのCNF吸着形態が異なることが考えられる。そこで、フェノール硫酸法を用いて、各香り成分の水/油界面へ吸着するCNF量の測定を行い、香りの放散挙動の変化との関連性を明らかにする。また、各香り成分と界面活性剤との関係について、表面張力の測定を行い、香りの放散制御に繋げる。
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