フランスにおける芸術文化教育パルクール(PEAC)プログラムとその今日的意義
Project/Area Number |
20K13863
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 09010:Education-related
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Research Institution | University of Fukui (2022-2023) Hiroshima Bunka Gakuen University (2020-2021) |
Principal Investigator |
小笠原 文 福井大学, 学術研究院教育・人文社会系部門(教員養成), 准教授 (10585269)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥2,990,000 (Direct Cost: ¥2,300,000、Indirect Cost: ¥690,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2021: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2020: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
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Keywords | フランスの芸術文化教育 / PEAC / 美術教育 / フランスの芸術教育 / 子どもの表現教育 / 子どもの美的経験 / 芸術文化教育 / 芸術教育 / フランス / 芸術文化教育政策 / 美術・図画工作 |
Outline of Research at the Start |
本研究では、①フランス研究者からの聞き取りおよび文献・政府資料などをもとに「芸術文化教育(EAC)」の成立過程を制度的な側面および思想的な側面から考察した上で②現地におけるPEAC実践視察を特にその継続方法(保育学校-小学校-中学校-高等学校)と内容に着目しながら行い、日本ではまだ紹介されていない芸術実践プログラムPEACについて、実践例とともに報告する。③その上で、わが国における小学校・中学校の図画工作・美術教育の近年の制度的および思想的動向と現場での授業実践を調査し、その現状および問題点を明らかにする。④最終的に、PEACの今日的意義と応用可能性を検討していく。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、フランスにおける「芸術文化教育(EAC)」の成立過程を考察した上で、その特徴と動向を解明し、実践方法としての最新プログラム「芸術文化教育パルクール(PEAC)」の今日的意義と応用可能性を考察することを目的とするものである。目的達成のため、①フランス研究者からの聞き取りおよび文献・政府資料などをもとに「芸術文化教育(EAC)」の成立過程を制度的な側面および思想的な側面から考察した上で②現地におけるPEAC実践視察を特にその継続方法(保育学校-小学校-中学校-高等学校)と内容に着目しながら行い、日本ではまだ紹介されていない芸術実践プログラムPEACについて、実践例とともに報告する。③その上で、わが国における小学校・中学校の図画工作・美術教育の近年の制度的および思想的動向と現場での授業実践を調査し、現場および問題点を明らかにする。④最終的に、PEACの今日的意義と応用可能性を検討していく、という手順を本研究の実施計画としていた。 2023年度はフランスにおける調査が可能となり、①と②について進めることができた。HenriⅣ中学校(Paris)の美術授業実践を見学し、 Bout教諭からフランスの中学校における美術教育の現状とPEACとの関連について説明を受けた。加えて、フランスにおける芸術文化教育研究の第一人者であるBordeaux氏(グルノーブル・アルプ大学)との意見交換会は本研究を大きく前進させるものとなった。また、③についても日仏教育学会における国際シンポジウム(2023年10月、秋田大学)において「日仏の芸術教育ー教員養成・学校・地域社会を繋ぐ実践と課題ー」というテーマのもと、パネリストとして登壇し、考察を深めることができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究は2022年度終了予定のものであったが、コロナ感染症拡大による渡航制限により、フランスにおける調査が困難であったため、研究期間延長をした経緯をもつ。2023年度(2024年3月25日から31日)に現地調査が可能となり、目的達成に向けて大きく進展した。一方で、調査終了日が年度末日であったため、まとめや報告を行う時間が取れず、さらに1年間の延長を申請することになった。 しかし、報告の具体的な予定があること(2024年度の大学美術教育学会等)、実地調査における研究者との面談及び資料収集などが当初の予定以上に捗ったこと、国際シンポジウム(2023年10月21日)で本研究に関連する発言を行ったことなどを踏まえ、本研究は「おおむね順調に進展している」と判断することができる。
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Strategy for Future Research Activity |
2024年度は本研究の最終年度であり、まとめと報告(発表)の段階と位置付けられる。特に2023年度の年度末に行ったフランス実地調査で得た膨大な資料を整理し、発表することが必要である。また、当初の研究計画に挙げていた「わが国における小学校・中学校の図画工作・美術教育の近年の制度的および思想的動向と現場での授業実践を調査し、現場および問題点を明らかにする」ことについても進めていく。最終的にはフランスにおける芸術文化教育プログラム(PEAC)の今日的意義と応用可能性を検討することを目的にしている。
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Report
(4 results)
Research Products
(6 results)