Project/Area Number |
20K13891
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 09010:Education-related
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Research Institution | Osaka Metropolitan University (2022) Osaka Prefecture University (2020-2021) |
Principal Investigator |
池田 華子 大阪公立大学, 国際基幹教育機構, 准教授 (20610174)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥2,210,000 (Direct Cost: ¥1,700,000、Indirect Cost: ¥510,000)
Fiscal Year 2023: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
Fiscal Year 2022: ¥390,000 (Direct Cost: ¥300,000、Indirect Cost: ¥90,000)
Fiscal Year 2021: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2020: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
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Keywords | 臨床教育学 / 対話主義 / 修復的対話 / リフレクティング / 教育相談 / 事例検討 / オープンダイアローグ / 多声性 / 身体性 / 対話 / Open Dialogue |
Outline of Research at the Start |
これまで臨床教育学は、教育現場で自明化し見えなくなっている事実や、適切な言葉を与えられずに埋もれている意味にアプローチする方法として、主に解釈学の方法を採用してきた。しかし、解釈学的アプローチとそれに基づく説明枠組みには、すでにいくつかの限界や課題が指摘されている。 本研究では、この限界・課題を分析し、克服するための手がかりを、近年の対人援助領域における対話をめぐる議論に求める。文献研究に加えて、対話のワークショップを開催することを通じて、教育相談(コンサルテーション)や事例検討会などの、臨床教育学の実践の場の更新・改善を試みるとともに、学校現場に応用可能な実践的視点を提示することを目指す。
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Outline of Annual Research Achievements |
2022年度の課題は、主に①対話ワークショップの開催、②対話原則に関する仮説の検証、の2つであった。 課題①については、昨年度の研究成果に基づいて、引き続き、SSWしが(ソーシャルワーク研究会滋賀)の定例会合の場を借りて、春(5月)と秋(11月)の計2回実施した。5月は多様な声に耳を傾け、対話を続けることを目的とする態度を体験的に学ぶことを目的に、オープンダイアローグの研修で用いられているリスニング・ワークやリフレクティング・トークを参考にしたワークショップ(研修)を実施した。また、11月はRJサークル(修復的対話の理論に基づくもの)の方法を用いながら、対話の背景にある価値観について共有する場をもった。なお、併せて実施する予定であった実践者を対象とするインタビュー調査については、都合により、次年度に持ち越しとした。 上記を通じて、本研究における「臨床教育学における解釈学的アプローチとその説明枠組みの限界をいかにして突破するか」という問いに対して、実践面から以下の2点の示唆が得られた(課題②)。(1)対面的・対人的関わりの中で、多面的・多角的思考だけではない、複数の「声」の背後に人格を認める対話主義を体験的に学習することの必要性。(2)対話に関するグッドプラクティスを、対話的な仕方で共有する場の必要性。上記の成果の一部は、『教育学術新聞』の記事として公表した。 なお、仮説の検証過程で、さらなる文献調査が必要となったことから、臨床教育学、オープンダイアローグ、修復的対話等に関するものを中心に、引き続き文献を多数購入した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
新型コロナウイルス感染拡大の影響により、前年度まで実施が難しくなっていたフィールドでの実践については前進させることができた。しかし、その反面、そうした実践も含めたフィールドでの研究・調査の結果の分析や成果の公表という点では、予定よりも遅れる結果となった。
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Strategy for Future Research Activity |
2022年度までに仮説の検証に必要なフィールド調査については前へ進めることができたので、今後は、それを踏まえて、関連学会での口頭発表や研究論文の投稿等、研究成果の公開に精力的に取り組む。
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Report
(3 results)
Research Products
(6 results)