アジアへ移住する日本人家族のリージョナル・リッチ・フライトと教育戦略に関する考察
Project/Area Number |
20K13895
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 09020:Sociology of education-related
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
五十嵐 洋己 千葉大学, 大学院国際学術研究院, 准教授 (90768300)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2023: ¥390,000 (Direct Cost: ¥300,000、Indirect Cost: ¥90,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
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Keywords | リッチ・フライト / 教育移住 / 教育戦略 / 東南アジア / ライフスタイル移住 / 継続移住 / 移民研究 / グローバルエスノグラフィー / 社会階層 / リージョナル・リッチ・フライト / アジア |
Outline of Research at the Start |
本研究はマレーシア、シンガポール、タイ、またはインドネシアに移住し、現地のインターナショナルスクール(国際学校)等に子どもを通わせている日本人家族を対象に、かれらの移住の動機、教育戦略、アイデンティティの構築について解明することを目的とする。本研究では令和2ー5年度の研究期間の間、この4地域の国際学校へ子どもを通わせる日本人家族の教育戦略を主に現地でインタビューを通した海外フィールドワークを通じて考察し、日本でも、欧米でもなく、アジアというリージョナルな新しい領域で教育達成と地位形成を行っている仮説を提示し、地域の特色・家族の階層・夫婦関係等の要因を検討しながら比較考察する。
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Outline of Annual Research Achievements |
今年度の研究実績は4点に集約される。 1点目は、今まで収集したデータ(主にマレーシア調査)の分析である。本年度は研究代表者がサバティカル取得のため日本よりもフィールドワーク先から離れたカナダ東部に滞在していたたこともあり、フィールドワーク調査を延期し、カナダの移民研究者との交流を通じて着想を得た、「特権」と、「継続移住」という観点からデータの分析を行なった。 2点目は、海外の研究者から招待された査読付国際ジャーナル論文の特別号へ本研究の事例を用いて論文を執筆し投稿したことである。この論文には、マレーシアで収集したデータを用い、前述の「特権」と「継続移住」という新しい視点を加えたものである。現在この論文は査読審査中である。 3点目は、6月にオーストラリア・メルボルンで実施された世界社会学会にて本研究のテーマである「教育移住」をテーマにしたパネルを東京大学のHiro Saito先生と組織し、世界的な研究潮流を確認し、同研究領域の研究者との学術交流を図ったことである。 4点目は、研究成果の共有として、サバティカルで滞在中のカナダ・ラバル大学にて「Onward lifestyle migration via the Global South: The interplay of lifestyle and educational aspirations of Japanese families in Malaysia」と題した講演を行なったことである。この講演のディスカッサントに、本研究に類似した研究を南米と北アフリカで実施Matthew Hayes先生を招待し、本研究へのコメントを頂く機会を得ることができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
今年度は、サバティカル取得のため、例年よりも研究活動への時間を費すことができたとはいえ、日本よりもフィールドワーク先から遠いカナダ東部に滞在していたこと、家庭の事情、そして国際共同研究強化(A)の一環で東南アジアへ令和5年度に長期で滞在することが決まったため、本調査の研究期間を1年延長し、タイとインドネシアでのフィールドワークを延期する決断をしている。2カ国でデータ収集を実施できていないが、マレーシアのデータの分析と論文の執筆に多くの時間を費やしたため、本研究に関連する移民研究における先行研究については理解を深めることができた。そのため、【やや遅れている】状況と評価する。
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Strategy for Future Research Activity |
来年度は本プロジェクトの最終年度となる。研究代表者は9月よりシンガポールに11ヶ月滞在をするため、未実施のタイとインドネシア調査を、滞在中に実施する予定である。加え、4カ国調査で得られた結果を国際学会等で発表し、論文として纏めたい。
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Report
(4 results)
Research Products
(3 results)