Project/Area Number |
20K13965
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 09030:Childhood and nursery/pre-school education-related
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Research Institution | Fukuoka Prefectural University (2023) Beppu University Junior College (2020-2022) |
Principal Investigator |
菅原 航平 福岡県立大学, 人間社会学部, 講師 (90768540)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2022: ¥260,000 (Direct Cost: ¥200,000、Indirect Cost: ¥60,000)
Fiscal Year 2021: ¥130,000 (Direct Cost: ¥100,000、Indirect Cost: ¥30,000)
Fiscal Year 2020: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
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Keywords | 放課後児童クラブ / 育成支援の質 / 職員研修 / OJT / オンデマンド研修教材 / 発達障害 / 発達障害児 / 質の評価 / 育成支援 / 研修 |
Outline of Research at the Start |
多くの発達障害傾向をもつ児童が放課後児童クラブを利用しており、放課後児童支援員らの発達障害支援に関する研修への期待も大きい。しかし、外部での研修の機会は少なく、クラブ内での研修や育成支援業務における日常的な学び(OJT)も十分とはいえない。 このため、支援員のみでも実施が容易なOJTのモデルを提示することで学びを促し、成果として支援員の支援力向上や負担軽減を図ることができると考えられる。 本研究では、支援員らを対象とした質問紙調査を行い、支援やOJT現状と課題を明らかにする。その後調査結果を基に、OJTについてのモデルを作成し、モデルに従った研修支援を試行して介入効果を検討する。
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Outline of Annual Research Achievements |
令和5年度は、令和4年度に実施した放課後児童クラブにおける発達障害児等への育成支援の質向上のために必要な職場内研修(OJT)や職員会議、研修等の効果測定に必要な育成支援の質の評価について把握するための質問紙調査の結果を踏まえて、補助員等に対して勤務するクラブの研修体制や職員会議のOJTとしての側面、新任時や現在までに受けて役立った研修・助言などになどについての質問紙調査を実施した。調査結果から、初任時に全く基礎的な研修の機会がなく、体系的なOJTもないまま見よう見まねで育成支援にあたっている支援員等も一定数おり、初任時からの研修実施や各クラブでの適切なOJTの実施などが課題であると考えられた。また、市区町村担当者や専門職などの巡回相談等の機会も極めて限られており、支援の質を向上させるためにはこのようなクラブの実態に合わせた専門職の助言等が重要であることが確認された。 また、令和4年度に試行的に行った子どもへの関わり方に関するオンデマンド形式の研修コンテンツを作成と研修効果などについての調査結果を踏まえて、引き続き関係者の意見を聴取しながらオンデマンド形式の研修コンテンツの作成に取り組み、令和5年度はそれらのコンテンツが約22,400回視聴され、総再生時間は約1,800時間と一定のニーズがあることが明らかとなった。多く視聴されたコンテンツは問題行動の理解及び支援や発達障害の特徴を解説したものなどであった。 これらの成果などについては、都道府県や関係団体の実施する研修会などにおいて現場への発信に努めた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
令和5年度もCOVID-19の5類移行が年度前半であったことから、移行前後に計画していた調査がCOVID-19の影響で計画通りに実施できなくなるなど引き続き影響を受け研究の進捗に遅れが生じることとなった。 このためCOVID-19の影響を踏まえ、調査実施の先送りやオンラインでの研修コンテンツ配信など代替的な手段に切り替えるなど研究計画を修正しながら研究を進めた。一定の成果は得られたが昨年度までの研究進捗の遅れを取り戻すことができず、現在の研究進捗状況と残りの研究期間を踏まえ研究計画を見直すとともに研究期間の延長申請を行うこととした。これらを踏まえ、当初の研究計画よりも「(4)遅れている。」と評価した。
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Strategy for Future Research Activity |
(1)COVID-19が5類移行したことによりおおむねCOVID-19流行以前の状況に戻ったと考えられ、これまでの研究成果やコロナ禍による研修のニーズや実施形態の変化を踏まえて、引き続き放課後児童クラブ・放課後児童支援員等に対して、発達障害児等に対する育成支援及び関連する研修の現状と課題等についての質問紙調査やヒアリング調査を実施、分析して、その成果について学会発表等を行う。 (2)COVID-19の流行をきっかけとしてオンデマンド型を中心としたオンライン研修へのニーズも高まっており、オンデマンド形式の研修コンテンツ作成に取り組み、一定のニーズがあることが確認された。しかし、オンデマンドでの研修(動画視聴等)の効果評価については視聴者の感想のレベルにとどまっているためオンデマンド研修の受講効果の測定に取り組む。また、オンデマンド形式の研修コンテンツの受講がOJTや現場での実践と往還的なものとなり、さらに効果的に活用されるようにコンテンツの内容の検討や活用方法の検討を進め、研究成果や作成したオンデマンドの研修コンテンツについての現場への発信を行っていく。
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