再評価による感情制御の経験が評価コンピテンスの形成に与える影響
Project/Area Number |
20K14133
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 10010:Social psychology-related
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
榊原 良太 鹿児島大学, 法文教育学域法文学系, 准教授 (80778910)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2020: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
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Keywords | 認知的再評価 / 認知的評価 / 精神的健康 / 長期縦断調査 / 感情制御 / 評価コンピテンス / 認知的感情制御 / 二次分析 / 再評価 |
Outline of Research at the Start |
本研究は、適切な感情を生み出す「評価コンピテンス」の形成において、日々の再評価が果たす役割の解明を企図するものである。研究では、一般サンプルを対象とした調査のみならず、子どもや労働者を対象とした調査を実施し、再評価が評価コンピテンスの形成に寄与するメカニズムを様々な観点から検証する。一連の研究によって、これまで必ずしも十分な解明が進められてこなかった、評価コンピテンスの形成に関する基礎的な知見が得られるほか、子どもの感情発達や労働者の感情労働といった、より実践的かつ応用的な領域へ寄与する成果が得られると期待される。
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Outline of Annual Research Achievements |
継続中の長期縦断調査について、2022年6月に3回目を、2023年2月に4回目をそれぞれ実施した。いずれも対象は国内の中学2年生であり、2022年度の調査によって、中学1年生から2年にわたるデータの収集が完了した。調査に用いた変数は前年度までと変わらず、認知的再評価、認知的評価、精神的健康度を中心としたものであった。全6回にわたる縦断調査を計画しているため、詳細な分析は未実施であるが、縦断調査に必要な分析手法、特に成長曲線モデルについては現在情報を収集しているところである。 また、本プロジェクトに関連して、日本感情心理学会において感情制御をテーマとしたシンポジウムを実施した。本プロジェクトの重要な理論的支柱であるGross(2015)の拡張版プロセスモデルについて深い議論ができたほか、認知的評価と認知的再評価に関しても、様々な視点から意見を交わすことができ、プロジェクトの進展につながる重要な機会となった。 さらに、認知的再評価の測定尺度であるCognitive Emotion Regulation Questionnaire日本語版の改訂に取り組み、その成果を国際誌へ投稿・掲載された。本調査において用いられている尺度とは異なるものの、結果の解釈・考察を行う上で欠かせない尺度であり、尺度の妥当性・信頼性が高まったことは、本プロジェクトの遂行やその先を見据えても、非常に意義が大きいと考えられる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
調査は当初の計画通りに順調に進んでいるが、詳細な分析が未実施であるため。
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Strategy for Future Research Activity |
当初の計画通り、最終年度は5、6回目の調査を実施する予定である。また、全てのデータを収集し次第、成長曲線モデルを用いた分析を実施する。
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Report
(3 results)
Research Products
(1 results)