Project/Area Number |
20K14143
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 10010:Social psychology-related
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Research Institution | Shinshu University (2021-2023) Doshisha University (2020) |
Principal Investigator |
白井 真理子 信州大学, 学術研究院人文科学系, 助教 (70802271)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,030,000 (Direct Cost: ¥3,100,000、Indirect Cost: ¥930,000)
Fiscal Year 2023: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
Fiscal Year 2022: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
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Keywords | 悲しみ / 身体表出 / 泣き / オノマトペ / ネットワーク分析 / コミュニティ分析 / 悲しみ喚起場面 / 感情表出 / ネガティブ感情 / 緩和 |
Outline of Research at the Start |
身近な人との別れは、「深い悲しみ」を引き起こし、複雑性悲嘆や抑うつにつながることもある。その原因として、感情をうまく表出できないことによる、身体的な覚醒状態の高まりが考えられる。こうした深い悲しみに適切に対処するためには、身体の覚醒を低下させ,適切な感情の表出を促す必要がある。本研究では、身体の動きに着目し、悲しみと関連の強い身体表出を「身体を使って表出させる」ことによって、悲しみが緩和されるのかどうかを明らかにする。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究は,悲しみに適した身体表出を,実際に身体を使って表出を促すことによる,悲しみの低減効果を検証するため,身体表出の運動パターンに新たに着目し,悲しみ場面との関連性がどのように記憶されているのかを明らかにすることを目的としている。
本年度は,悲しみのサブタイプに伴う身体表出特徴について,先行研究 (Shirai & Soshi, 2021) に基づき,上半身の動きに着目し,各サブタイプ特有の身体表出特徴を明らかにするための実験を行った。また,身体表出傾向は単純に感情を表すだけでなく,個人差により変動することが予想されるため,あわせて個人差の検討も実施した。現在,結果を分析中であり,学会発表および論文の投稿を準備中である。 また,昨年度悲しみそのものの特徴をより詳細に明らかにするため,幅広い世代に対して悲しみエピソードの特徴を検討する調査を行った。ネットワーク分析を用いて,世代間の悲しみエピソード構造を比較した。その結果,悲しみエピソード記憶のネットワーク構造に関しては,世代が上がるほど特定語彙にその他の語彙との関係性が集中する傾向を示した。今年度は,この研究内容について論文にまとめ,現在投稿中である。 加えて,悲しみの場面と特定の身体表出および泣きのオノマトペとの関連から示された知見を踏まえ,悲しみを表すオノマトペの音韻特徴を明らかにする調査を実施した。今後は,悲しみの音韻特徴を同定し,身体表出がなされる場面との関連について,検討することを予定している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
23年度は,悲しみと身体表出の関連という研究計画に沿って,実験を実施することができた。また悲しみの特徴をより詳細に明らかにするために実施した調査結果について,論文執筆および投稿を行ことができた。したがって,おおむね順調に進展していると考える。
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Strategy for Future Research Activity |
今後の研究の方針として,22年度および23年度に実施した研究を論文にまとめていく予定である。
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