Project/Area Number |
20K14168
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 10020:Educational psychology-related
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Research Institution | Gakushuin University |
Principal Investigator |
小菅 清香 学習院大学, 文学部, 客員所員 (70823855)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2021: ¥390,000 (Direct Cost: ¥300,000、Indirect Cost: ¥90,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
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Keywords | 自己調整 / 就職活動 / 大学生 / 目標 / 戦略 / 方略 / メタ認知 / 大学 / 情報探索戦略 |
Outline of Research at the Start |
本研究では就職活動におけるPDCAサイクルを構築する要因(「目標設定」「情報探索戦略の計画・実行」「振り返り」)を精緻にし,就職活動に困難さをもつ学生がどこでつまずいているかを明らかにすることで,そうした学生への介入方法の提案に資する知見の提供を目的とする。初年度に就職活動を終えた大学生へインタビュー調査を実施し,次年度にはその結果をふまえ作成した項目を用いて,就職活動中の大学生へ質問紙調査を行う。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究では就職活動におけるPDCAサイクルを構築する要因(「目標設定」「情報探索戦略の計画・実行」「振り返り」)を精緻にし、就職活動に困難さをもつ学生がどこでつまずいているかを明らかにすることで、そのような学生への介入方法の提案に資する知見の提供を目的としている。 本年度までに①「目標設定」には就きたい職業が何かを示す「就職目標(EG:Employment Goal)」とその実現のための就職活動目標(JSG:Job Search Goal)があること、②いずれの目標も「情報探索戦略の計画・実行」に影響するが、EGが不明瞭な場合にもJSGの設定が活動実施を促すこと、③JSGは本人の内定獲得状況と外的な採用状況、就職活動の「振り返り」に影響を受けること、④JSGは自己に関する「振り返り」である「メタ認知」に基づき設定される可能性があること、⑤JSGの有効性が認識されていても本人の有する知識やコスト感によって設定が左右されうることが示された。これらはPDCAサイクルを構築する各要素の重要性を示す知見であり、要素一つのつまずきが活動全体に波及する可能性が示された。以上の得られた知見の一部は書籍として出版した。 本年度については、昨年度に得られた「内定獲得に有効なJSGがいつでも設定されるわけではない」との問題意識から、いかなる時期のJSG設定が有効となりうるか検討した。その結果、活動につまずきをもつ学生は内定出しのピークの時期に有効なJSGの設定をできないこと、ピーク時に多くの企業に探索努力を支払うJSGの設定がかえって場当たり的な探索を招く可能性が示された。さらに欧米での最新知見から、男子学生に比べ女子学生で活動の困難さがみられることが示され、本課題で得られたデータもその結果に整合する部分が見受けられた。以上から、引き続き就職活動に困難さをもたらしうる要因について検討する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
申請者は当該年度において産前産後の休暇を取得しており、またその後の育児のためにやむを得ず研究を中断した。そのため、文献のレビューや既存のデータの再分析による新たな知見は得られたものの、予定していた調査の実施や学会発表、研究協力者への協力要請などができず、当初の計画から変更が生じたため、このように評価した。
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Strategy for Future Research Activity |
研究再開後は速やかにデータの収集・分析およびそれらの結果発表を行う予定である。 そのためまずは再開年度前半に調査協力を依頼し、データ収集を行う。なお計画を迅速に進めるため、大学院生や研究者などに研究支援を要請する予定である。ただし個人情報保護の観点から、データの解析は最新型のIBMのSPSSを購入し、申請者自身で行うこととする。 また得られた研究結果をより現場に即したものとするため、所属大学のキャリアセンタースタッフへ意見を仰ぐ予定である。さらに再開年度後半には、学会発表や論文投稿などの方法で積極的に成果発表を行う予定である。
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