Project/Area Number |
20K14170
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 10020:Educational psychology-related
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Research Institution | Senshu University |
Principal Investigator |
池田 彩夏 専修大学, 人間科学部, 准教授 (30835707)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥3,120,000 (Direct Cost: ¥2,400,000、Indirect Cost: ¥720,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2021: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
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Keywords | 幼児 / 児童 / 集団責任 / 発達プロセス |
Outline of Research at the Start |
私たちの言動は他者から評価され、それらが引き起こした結果に対して責任を持つことが求められる。そして責任は、行為者だけではなく、行為者が属する集団のメンバーに対しても帰属されることがある。本研究では、幼児・児童における集団責任の認識の発達プロセスを明らかにするために、(1)第3者視点から、幼児・児童が集団における個人の行動の結果をどのように評価し責任を帰属するか、また、その評価や責任帰属は発達に伴いどのように変化するのか、(2)集団メンバーの一員として幼児が行動するときに、幼児・児童自身が自分の行動に対して責任を感じて行動の調整を行うのかを検討する。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、(1) 幼児・児童が第三者視点から、傍観者に責任を帰属して賞罰の判断を調整するのか、さらに(2)集団の一員として児童が行動するときに、児童 自身が自分の行動をどのように評価するのかを検討している。 (1)に関して、本年度は6-8歳児を対象に、傍観者と他の人物の関係性が傍観者の評価に影響する のかについて検討を行った。ネガティブな事象を扱った検討では、パペットA(加害者) がパペットB(被害者)に害を加える場面において、その様子を傍観してい るパペットC(傍観者)に対する評価および罰を与えるか否かの判断を求めた。その結果、集団の情報が提示されない条件での傍観者に対する罰の程度と比べ、傍 観者と加害者が同じ集団に属しているという情報の提示がある条件では傍観者に対する罰の程度は変わらなかった。しかし、傍観者と加害者が同じ集団に属して おり、さらに加害意図を共有しているという情報の提示があった場合は、傍観者への罰の程度は重かった。つまり、傍観者への集団責任の帰属では、集団の所属情報よりも、加害意図を共有しているという情報が重要であることが示唆された。一方、ポジティブな事象を扱った検討では、傍観者と援助者が同じ集団に属し ているという情報や、援助意図を共有しているという情報は傍観者への賞罰の判断に影響しないという結果が得られた。これらの成果は国内外の学会にて報告を 行なった。 (2)に関しては、養育者と参加児の2人でゲームに参加してもらった後、ゲームの結果に対する貢献度合いを参加児がどのように評価するのかを検討 した。その結果、養育者がゲームをしているのを傍観している条件よりも養育者と2人でゲームに取り組む協力条件において自分の貢献度を高く見積もっていた こと、また、点数が良かったと言われた時よりも、悪かったと言われた時の方が自分の貢献度を高く見積もっていたことが分かった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
新型コロナウイルス感染症蔓延の影響により、調査参加者の募集及び調査の実施が予定よりも遅れたため、研究全体の進捗はやや遅れ気味である。
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Strategy for Future Research Activity |
データ数収集はすでに完了しているため、成果公表のために論文を執筆、雑誌に投稿し、掲載されることを目指す。
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