Project/Area Number |
20K14175
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 10020:Educational psychology-related
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Research Institution | Kinjo Gakuin University |
Principal Investigator |
三宅 英典 金城学院大学, 人間科学部, 講師 (20826581)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥3,510,000 (Direct Cost: ¥2,700,000、Indirect Cost: ¥810,000)
Fiscal Year 2023: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2022: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2021: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
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Keywords | 映像的身振り / 間接的要求 / 幼児 / 間接発話行為 / 発話理解 / 身振り / 発話 / 幼児期 / 統合的理解 |
Outline of Research at the Start |
本研究は,保育者が幼児の主体的な活動を促すような言葉がけとして見られる間接的要求場面(例:外遊びから室内に戻った時に手洗いをすることを直接指示するのではなく,「お外から帰ったら,みんな何をするんだったかな?」のように間接的に手洗いをする必要性を示す)に着目する。このような間接的要求の理解を必要とする場面における身振りの効果を検討する(例:「お外から帰ってすることは何かな」と言いながら手を洗う身振りをすると,発話だけで間接的要求をするよりも幼児はメッセージを理解できるのか)。 また,このような発話と身振りによるメッセージ理解に,他者視点取得能力や社会的スキルが関連するかどうかも併せて検討する。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究は,幼児期の間接的要求場面の理解における身振りの役割を検討することである。例えば,外遊びに出かけようとしている幼児に対して「帽子をかぶってから出てください」ということを発話で明示的に伝達するのではなく,「お外に行く前に,忘れていることはないかな?」と間接的に帽子をかぶることを促す場面を提示し,その際,発話のみで伝える条件と発話と身振りで伝える条件を設定した。また,間接的要求の理解において身振り情報を手がかりにできるかどうかという点に対して,幼児の社会性が関連しているかを検討した。 結果として,発話に身振りが伴うことで,聞き手の間接的要求の理解は促進されることが明らかになった。また,身振り情報を利用した間接的要求の理解には,聞き手の表出言語能力が関与していることが明らかになった。ただし,留意するべき点として,この研究で提示した身振りは絵本に登場する場面を読み聞かせる形で提示したものであったため,絵本の登場人物が行う身振りは静止画であった。身振りは,本来一連の動作すべてを通した動的な行為であるため,静止画の身振りは,そのような身振りの一側面を切り取ったものになっていた。そのため本研究で明らかになった身振りの作用が,一連の動作を含めた身振りの場合でも同様にみられるかどうかは不明のままである。 本年度は,上記の点を踏まえて間接的要求の発話と身振りの提示方法の再検討を行いながら,上記の結果を論文化するよう取りまとめを行なった。課題の再検討では,身振りを動画のような映像ではなく実験者がリアルタイムで提示し,参加児が正しく応答できるかどうかを確かめるものとして検討した。また,その過程で,間接的要求の発話文にも複数の表現形式があることを考慮し,身振りの作用が発話行為の表現形とも影響するかどうかを考慮することとした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
新型コロナウイルス感染症の影響によって,研究の進捗状況がおよそ1年近く遅れが生じている。成果発表の過程で意見交換を行い,そのうえで課題の再検討を行なったものの,そこに想定以上の時間を費やしているため。
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Strategy for Future Research Activity |
内諾を得ている調査協力園において,2時点で実験課題による調査を行う。調査の1時点目は5月下旬から開始し,2時点目は11月下旬からを予定している。調査結果については適宜集約・分析を行い,学会発表などの成果発表を並行して行う。
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