Project/Area Number |
20K14187
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 10030:Clinical psychology-related
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
甲田 宗良 徳島大学, 大学院社会産業理工学研究部(社会総合科学域), 講師 (50736189)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥3,120,000 (Direct Cost: ¥2,400,000、Indirect Cost: ¥720,000)
Fiscal Year 2022: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
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Keywords | 健康経営 / マインドフルネス / メンタルヘルス / 気分 / テキストマイニング / 視覚分析 / ワークエンゲージメント / 睡眠-生活リズム / オンラインプログラム / バーンアウト / 感情労働 / 新型コロナウイルス感染症 / 看護職 / 対人サービス業 / ヘルスリテラシー / ヘルスプロモーション / 対人ストレス / 職場コーピング / うつ / ストレス / 労働観 |
Outline of Research at the Start |
本研究では,労働者のメンタルヘルス対策で行われている,心身の健康を経営的観点から考える「健康経営」施策について,「十分な成果を出す」「取り組みが持続する」ものにするため,マインドフルネスに基づく介入(Mindfulness-based intervention: MBI)を提案・導入する。一般労働者を対象としたアンケート調査,インタビュー調査を行い,産業・労働分野におけるマインドフルネスの効能と限界を調査する。その後,企業内でMBIのプログラム実施し,メンタルヘルスや労働生産性に対する効果を検証する。とくに,その効果が,自己の心身への気づきや関心を高めることで生じているか詳しく調査する。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題の目的は,マインドフルネスに基づく介入(Mindfulness-based intervention: MBI)が,健康経営施策に及ぼす影響を検証することであった。 令和5年度は,令和3年度に実施したインタビュー調査の結果に基づき,令和4年度に開発した「オンライン形式によるマインドフルネス瞑想会」によって得られたデータの解析および参加企業へのフィードバックを行った。 毎回の気分チェックのデータについて,瞑想会開始時(年度始め)と終了時(年度終了時)のデータが揃っている29名を対象に,pre-postの平均値を比較した。その結果,不安気分および抑うつ気分については,post時点の得点がpre時点の得点よりも有意に低いことが示された。一方,ポジティブ気分はpost時点の得点が有意に高いことが示された。ただし,この傾向は瞑想会の参加回数による影響を受けており(瞑想会の参加回数を統制変数としたところ,一部の結果や統計値に変動が見られた),瞑想実践の回数や時間によって効果が変わることも示唆された。以上より,参加者の気分状態は,瞑想会によって適応的に変化するものの,一定程度の瞑想会参加を必要とすることも示された。 webアンケートによって収集した毎回の瞑想会の感想について,テキストマイニング,具体的には形態素解析,共起ネットワーク,対応分析を実施した。その結果,抽出後の特徴として「自分」「仕事」「気づき」「振り返る」「意味」「生活」といった語の出現数が多いことが示された。また,開始時および終了時それぞれの共起ネットワーク図を比較すると,「自分」という単語の出現回数や,この語と結びつきのある語の数やバリエーションが豊富になっていることが読み取れた。 こうした成果の公表や論文作成が遅れており,さらに1年研究期間を延長することとなった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
令和5年度は,令和4年度に実施したオンライン瞑想会の結果を整理し,解析した。その後,速報について,参加企業にフィードバックを行ったり,希望に応じて,参加者/企業に対して,フォローアップに相当するセッションなどを実施した。こうした対応を進める過程で,再解析やローデータの見直しを行うなど,当初想定した以上に,成果の公表や論文作成に時間を要することとなった。しかし,フィードバックを受けた知見やコメントは,今後の研究の推進施策に有益であり,また本研究成果を効果的に整理・公表・普及する上で,欠かせない資料となった。 これらの事情もあり,補助事業の延長を再申請した。以上より,「やや遅れている」と判断した。
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Strategy for Future Research Activity |
令和6年度は,すでに得られたデータの公表および論文作成・投稿を推進する。また,引き続き,参加者や参加企業へのフォローアップに相当する訪問を実施し,マインドフルネスの健康経営施策への適用・定着・発展のための関りを継続する。 併せて,一般労働者を対象として実施してきた基礎調査(マインドフルネス特性および労働生産性(アブセンティーズム (遅刻,欠勤,早退などの頻度) およびプレゼンティーズム (業務への集中,ミスの程度) にて測定)との関連や,マインドフルネスとワークエンゲージメント,働き方と睡眠-生活リズムの関連)の解析,論文作成・投稿を進めていく。
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