Robust and Efficient Numerical Methods for Matrix Problems with Singularity
Project/Area Number |
20K14356
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 12040:Applied mathematics and statistics-related
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
保國 惠一 筑波大学, システム情報系, 助教 (90765934)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2023: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
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Keywords | 数値線形代数 / 数値計算 / 線形行列束 / 非適切問題 / 精度保証 / 固有値問題 / 特異性 / 射影法 / 最小二乗問題 / 摂動解析 / 丸め誤差 / 行列解析 / 機械学習 / 最適化 |
Outline of Research at the Start |
本課題の目的は、数値的に解くことが難しい特異や特異に近い行列問題を頑健に求解できるようにすることである。具体的には、(I)既存の特異なモデルや行列問題及び正則なモデルや行列問題を特異に拡張した場合の機序を数値解析的な視点から明らかにすること、(II)従来より広いクラスの特異性をもった問題に対して適用できるように拡張した頑健な手法を設計すること、(III)設計した手法が破綻することなく頑健に求解できるための条件を与えること、(IV)実問題・実データに対して従来法に比べて設計した手法が有効であることを計算機実験で示すこと等である。
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Outline of Annual Research Achievements |
本課題の目的は、数値的な求解が困難な特異及び特異に近い性質をもつ行列問題に対する頑健な数理アルゴリズムを設計し、それが従来法に比べて優れることを示すことである。本目的に沿って、以下の成果を得た。 一般化エルミート行列固有値問題に対して、複素モーメントを使ったRayleighーRitz技法に基づく固有値・固有ベクトルの新しい精度保証付き数値計算を考案した。数値積分や線形方程式の求解等における誤差をすべて評価し、区間演算に適した式を得た。近接固有値や重複固有値をもつような悪条件の問題に対しても頑健に精度保証できることを数値実験で示した。 線形行列束の固有値問題に対して以前考案した射影法が、Kronecker標準形の構造に仮定を課すことなく適用できる条件を与えるための理論解析および数値実験を進めた。行列レゾルベントを周回積分して得られる複素モーメント行列のランク(階数)を解析し、所望の固有値数および最小指数と関係付けた。この結果は、パラメータの値を適切に設定する上で重要な成果である。 非適切問題である線形方程式系に対して、前処理付き一般化最小残差法(AB/BA-GMRES法)によるsemiconvergenceの解析を進めた。方程式を離散化して得られる投影・逆投影の行列が転置では互いに異なるが特異ベクトル空間が近しい場合、近似解を生成するKrylov部分空間と特異ベクトル空間との比較を解析した。これは、Krylov部分空間が、特異ベクトル空間を低次元で近似することを示すことに意義がある。 複数右辺ベクトルをもつ線形方程式向けである非対称行列向けLanczos 法に対して、残差ノルムの平滑において行列をパラメータとする新しい更新式を考案した。本手法で数値的に従前到達可能だった限界精度を改善し、問題の適用範囲を拡大するための重要な成果である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の計画に近い状況にあるが、新たに検証が必要になった課題や当初の計画から派生して新たな成果となる結果が生まれつつあり、その解析や発表準備にあたっている。 一般化エルミート行列固有値問題に対する精度保証付き数値計算手法の成果は学術論文誌に掲載された。 線形行列束の固有値問題に対する射影法の解析は、周回積分した行列レゾルベントが正則な部分と特異な部分に分離でき、正則部分は従来通りに積分計算できるが、特異な部分からは二次固有値問題が現れ、Keldyshの定理を用いることで積分計算ができ、その有限固有値は積分領域の内外で同数あることが明らかになった。積分領域内部の固有値数に等しい階数をもつ特異部分が、射影に用いる行列に摂動として加わることから、その階数分だけ射影する空間を大きくする必要があることが示唆されている。 非適切問題な線形方程式系に対するAB/BA-GMRES法のsemiconvergenceについては、Krylov部分空間と特異ベクトル空間とのprincipal angleに着目し、定量的に評価を進めている。また、実問題における極めて非適切および穏やかに非適切な各場合に対して、振舞いの特徴をそれぞれ評価している。 複数右辺ベクトルをもつ線形方程式向けである非対称行列向けLanczos 法の数値的な安定性のために、直交化にHouseholder変換のように後退安定なものを用いると、真の残差と平滑化して得られる残差との差である残差ギャップのノルムの理論および数値的な上界には大差がないことが明らかになった。また、残差ギャップに対する近似解ノルムの影響を明らかにした。本平滑化法の成果は、論文にまとめ投稿に向けて準備中である。
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Strategy for Future Research Activity |
実問題に対する性能評価に向けて当初計画していた実装開発を進め、従来法との比較評価を実施する。必要があれば理論的な評価を改善し、実装上の高速化や効率化等の工夫を施す。 非適切問題に対するAB/BA-GMRES法によるsemiconvergenceを解析するために、生成するKrylov部分空間と非一致な投影行列積の特異ベクトル空間の関係に、右辺ベクトルに含まれる観測誤差が及ぼす影響を定量的に評価する。また、投影が一致する場合であるCGLS/LSQR法が生成するKrylov部分空間と特異ベクトル空間が成すprincipal angleとの比較評価を行う。 非正方線形行列束の固有値問題に対する射影法については、行列レゾルベントの周回積分から生じる二次固有値問題に対して、Keldyshの定理を適用するために正則であることを暗に仮定していたが、これが正則であるかどうかを確かめ、必要に応じてそのための条件を求める。 複数右辺ベクトルをもつ線形方程式系に対する残差スムージングの行列パラメータ版については、引き続き投稿に向けて論文にまとめる。
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Report
(4 results)
Research Products
(47 results)