Project/Area Number |
20K14516
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 16010:Astronomy-related
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Research Institution | University of Tsukuba (2023) National Astronomical Observatory of Japan (2021-2022) The University of Tokyo (2020) |
Principal Investigator |
馬渡 健 筑波大学, 数理物質系, 研究員 (00838287)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2022: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2021: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
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Keywords | 銀河形成 / 初期宇宙 / 赤外線観測 |
Outline of Research at the Start |
本研究は, 宇宙最初期における銀河内の星形成がダークマターの重力集積のみで決定される現象なのか, あるいは超新星爆発などガスの輻射流体的効果を大きく受けたプロセスなのかを判別することを目的とする. 2つのシナリオは, 宇宙全体の星形成率密度を宇宙年齢の関数として見た時に, 宇宙年齢5億年以前での振る舞いが大きく異なる. 申請者は, 宇宙年齢10億年の時代において既に星形成を終え年老いたpassive銀河から更に過去の星形成率密度を推定する独創性の高いアプローチを提唱する. 同アプローチを最新データを適用し, 初代銀河形成の理解に迫る.
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題は、宇宙最初期における銀河内の星形成がダークマターの重力集積のみで決定される現象なのか、あるいは超新星爆発などガスの輻射流体的効果を大 きく受けたプロセスなのかを判別することを目的とする。2つのシナリオの切り分けのために、赤方偏移10以上(宇宙年齢5億年以前)での宇宙全体の星形成率密度を調べる。赤方偏移10以上での星形成活動を直接的に調べる観測研究は新型宇宙望遠鏡JWSTの打ち上げ以降、議論が活発になされているが、本研究では赤方偏移6付近の年老いた銀河(passive銀河)の探査を通じて制限をかける独自かつ相補的なアプローチをとる。 2023年度の実施状況としては、まず自身の独自サンプルであるCOSMOS天域のpassive銀河候補(Mawatari et al. 2020, APJ, 889, 137)の分光追観測提案をJWST 宇宙望遠鏡第二期公募に提出していたが、残念ながら不採択になった。JWST公開データから新たなpassive銀河候補のサンプル構築を進めていたが、共同研究者が赤方偏移20の星形成銀河探査を目的として非常に似たセレクションの解析を行なっていたため、それに合流した。ここで、赤方偏移20の星形成銀河と赤方偏移6のpassive銀河は似た測光セレクションになるため、選ばれたサンプルは両方の可能性があり、どちらであっても非常に興味深いサンプルである。 また、自身が参加している他のJWST第一期観測プログラム(Hashimoto et al., ApJ, 995, 2)において、実際のデータ処理に中心的に携わり、主著論文1編、共著論文1編を準備中である。この研究においてpassive銀河の兆候がないかも調べたが、残念ながら今のところ確認されなかった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
既存サンプル(Mawatari et al. 2020, APJ, 889, 137)に対するJWST宇宙望遠鏡分光追観測提案は第2期観測提案に不採択となり、進捗が遅れている。また年度後半に研究代表者の健康面の問題が生じたことも理由の一つである。 一方で、JWST第一期の撮像観測データが公開され、passive銀河探査に耐えうる質の撮像観測データが溜まりつつあるので、共同研究者とともに多波長カタログ構築とそこからのpassive銀河および超高赤方偏移星形成銀河の探査を行った。
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Strategy for Future Research Activity |
2024年度は、2023年度に解析を大きく進めたJWST第一期観測プログラム(Hashimoto et al., ApJ, 995, 2)のデータ解析について、論文執筆を行う。passive銀河の兆候は得られなかったが、初期宇宙においてpassive銀河は希少な存在であることを示す。 2023年度まででJWST公開データから構築した赤方偏移20の星形成銀河もしくは赤方偏移6のpassive銀河というユニークなサンプルについて、精査と論文執筆を完了させる。
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