制御リアプノフ関数による非入力アファイン非線形システムの制御
Project/Area Number |
20K14769
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 21040:Control and system engineering-related
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Research Institution | Tokyo Denki University |
Principal Investigator |
佐藤 康之 東京電機大学, 未来科学部, 助教 (40738803)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2020: ¥2,080,000 (Direct Cost: ¥1,600,000、Indirect Cost: ¥480,000)
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Keywords | 制御工学 / 制御理論 / 非線形制御 / 非入力アファインシステム / バックステッピング / 制御リアプノフ関数 / 制御バリア関数 / 最適化 / 非線形最適化 |
Outline of Research at the Start |
本研究の目的は,制御入力に関して線形ではない(非入力アファインな)制御システムに対して,エネルギー関数の一種である制御リアプノフ関数(CLF)を用いた制御則設計法を構築することである.入力アファインシステムに対しては,これまでにCLFを用いた統一的な制御則設計法が確立しているものの,この結果をそのまま非入力アファインの場合に適用することはできない. そこで本研究では,非線形最適化や微分不可能関数解析などのアプローチを発展・融合させることで,非入力アファインシステムに対して1)CLFを用いた安定化制御則の設計法,2)CLF設計のためのバックステッピング法を提案することを目指す.
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題は,制御入力に関して線形でない(非入力アファインな)非線形システムに対する統一的な制御系設計の枠組みを提案することを目的としており,具体的には以下の2つの側面から研究を進めている. (1)これまで入力アファインな非線形システムに対して構築されてきた,制御リアプノフ関数に基づいた制御系設計法の非入力アファインシステムに対する拡張と安定性解析 (2)剛体の位置・姿勢系など,非入力アファインなサブシステムを含む階層構造を持つシステムに対して制御リアプノフ関数・制御バリア関数を設計するためのバックステッピング法の構築 本年度は,まず(1)に関して,連続な状態フィードバック制御則による漸近安定化について検討を進めた.具体的には,システムに対して適切な仮想入力制約を導入することで,凸最適化の解として得られる制御入力が連続になる可能性があることを発見した. また,前年度に導出した不連続状態フィードバック制御則に関して,事象駆動制御・自己駆動制御の枠組みで取り扱うことでより適切な解析が可能になるとの知見を得た. (2)に関しては,昨年度に得られた知見を元に,階層構造を持つシステムに対して逆数型制御バリア関数を設計するためのバックステッピング法を構築した.また,この設計法を剛体姿勢系に適用し,数値シミュレーションによりその有効性を確認するとともに,より「良い」制御バリア関数を設計するためにはバックステッピングの際に用いる仮想フィードバックの設計が重要であることを明らかにした.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
制御リアプノフ関数を用いた制御系設計では,連続な状態フィードバックによる安定化の可能性があることが分かったが,具体的に安定化可能となるための条件を明らかにするには至っていない.また,前年度に構築した不連続状態フィードバック制御則は実システムに適用し辛いという問題点があるため,これを解消する必要がある.事象駆動制御・自己駆動制御を考えることでこの問題を解決できる可能性があるが,まだ議論が不十分である. その一方で,バックステッピング法についてはある程度の理論的成果が得られており,実際に剛体姿勢系に適用できていることから,比較的順調であると考える. 以上より,遅れはあるものの,いずれのアプローチにおいても次年度につながる重要な結果が得られていると考える.
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Strategy for Future Research Activity |
制御リアプノフ関数による制御系設計では,連続/不連続状態フィードバックによる安定化について,それぞれ解析と理論構築を進める. 前者については,非入力アファインシステムの具体的なサブクラス(二次入力システムなど)を対象に,具体的な仮想入力制約の設計法を検討する. 後者については,事象駆動制御・自己駆動制御の枠組みから,不連続状態フィードバックを用いた場合でも望ましい応答が得られるようなサンプリングの条件について検討する. バックステッピング法においては,これまでに得られた成果を学術論文として公表するとともに,逆数型よりも広く用いられているゼロ型制御バリア関数を設計できるよう拡張を目指す.応用面では,本年度に得られた剛体姿勢系の制御バリア関数にさらにバックステッピングを適用することで,剛体位置・姿勢系に対する制御バリア関数設計を目指す.
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Report
(3 results)
Research Products
(9 results)