マッチングの不確実性を考慮した乗り合い式ライドシェアリングサービスの便益評価手法
Project/Area Number |
20K14842
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 22050:Civil engineering plan and transportation engineering-related
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Research Institution | Nagaoka University of Technology (2022) Saitama University (2020-2021) |
Principal Investigator |
加藤 哲平 長岡技術科学大学, 工学研究科, 講師 (10827116)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥3,250,000 (Direct Cost: ¥2,500,000、Indirect Cost: ¥750,000)
Fiscal Year 2022: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2021: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
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Keywords | Ride Sharing / 費用便益分析 / 不確実性 / ライドシェアリング / マッチング / 需給均衡分析 / 便益評価 |
Outline of Research at the Start |
交通混雑による経済損失と環境負荷の増大は,世界規模の問題となっている.こうした問題の解決に向けて,公共交通の導入がこれまで広く行われてきたが,これに替わる乗り合い式Ride Sharing(RS)サービスが近年注目を集めている.RSサービスには,利用者同士のマッチングがもたらす移動時間の不確実性が存在する.社会・経済活動の高度化に伴い,こうした不確実性が利用者行動に与える影響の高まりが示唆されている.以上のような背景から,RSサービスの導入・普及およびその存在を前提とした交通施策の便益評価を目的に,サービス特有の不確実性を考慮したRSサービスの利用者・供給者行動の統合的な分析手法を構築する.
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Outline of Annual Research Achievements |
交通混雑による経済損失と環境負荷の増大といった問題の解決に向けて,乗り合い式Ride Sharing(RS)サービスが近年注目を集めている.RSサービスは,利用者同士のマッチングを行うため,サービス利用時の移動経路(移動時間)の不確実性が存在する.こうしたサービスの特性を考慮した便益評価手法の構築に向けて,昨年度までに便益評価に必要な需給均衡分析に関する基本的なフレームワークを構築し,国際学会における1件の成果発表,および国際ジャーナルに1件の論文掲載を行った.また,交通ネットワークの構造を明示的に考慮したRSサービスの需給均衡分析に向けた均衡配分問題の定式化などを行った. 本年度は,継続的な研究レビューとともに,公共交通機関とRSサービスの融合を念頭に,新たなRSサービスの均衡分析手法を構築した.具体的には,利用者の出発地点から交通結節点までの移動にRSサービスの利用を想定し,交通結節点までの距離に応じた利用者の分布を推定する手法を構築した.これまで構築した手法を応用することで,出発地点から交通結節点までの距離に応じた相乗り発生確率を導出し,相乗りによる心理的なコストを考慮したRSサービスの利用確率が導出可能である.ここで導出したRSサービスの利用確率から新たに相乗り発生確率が定義可能であるため,これらが均衡するような利用者分布を求める立地均衡モデルに似た手法である.これまで構築してきた手法は,あくまでRSサービスのエリア全域の利用者数を分析したものであったのに対し,利用者の空間的な分布を導出可能であるため,より詳細なRSサービスの設計が可能になった.この内容は,既に次年度開催予定の国内学会へ投稿している.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
今年度新たに構築した手法について,次年度開催の学会ではあるものの既に投稿を行っている.また,次年度に向けた数理モデルの構築などに着手している.
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Strategy for Future Research Activity |
今年度構築した手法により,利用者の空間的な分布を導出することができた.次年度は,利用者の空間的な分布を考慮した上で,ネッとワーク形状によるサービス水準の変化やRSサービスの乗り継ぎなどといったオペレーションに対する分析を行い(既に着手済み),学会で発表する.また,これまでの成果を国内外の学術雑誌へ投稿する.
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Report
(3 results)
Research Products
(3 results)