Project/Area Number |
20K15540
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 39060:Conservation of biological resources-related
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Research Institution | Japan Agency for Marine-Earth Science and Technology (2023) Toyo University (2022) Kyoto University (2021) Hokkaido University (2020) |
Principal Investigator |
山崎 彩 (西澤 彩 / 山崎彩) 国立研究開発法人海洋研究開発機構, 地球環境部門(海洋生物環境影響研究センター), 臨時研究補助員 (90840372)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,030,000 (Direct Cost: ¥3,100,000、Indirect Cost: ¥930,000)
Fiscal Year 2023: ¥130,000 (Direct Cost: ¥100,000、Indirect Cost: ¥30,000)
Fiscal Year 2022: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,820,000 (Direct Cost: ¥1,400,000、Indirect Cost: ¥420,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
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Keywords | チャネルキャットフィッシュ / アメリカナマズ / 環境DNA / 利根川水系 / 外来種 / 特定外来種 / 特定外来生物 |
Outline of Research at the Start |
特定外来生物に指定されたチャネルキャットフィッシュは主に国内最大の広さを有する利根川水系に分布し,現在も関東を中心に分布を広げている。しかし,本種の国内における正確な分布状況や繁殖生態はわかっておらず,有効な駆除法も確立していない。本研究では,環境DNA手法を用いて利根川水系におけるチャネルキャットフィッシュの分布状況を網羅的に明らかにし,まだ調査が実施されたことがない上流域における生息域を特定する。また,繁殖場所や時期を特定する手法を確立することを目的とする。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究で対象とする北米原産のチャネルキャットフィッシュは,食用,観賞用として国内の関東地方へ持ち込まれた。しかしながら、養魚個体の野外逸出,遊漁用としての違法放流により霞ヶ浦と北浦において本種の個体数が激増し,生態への影響が強く懸念されることから特定外来生物に定められた。本種の駆除に向けて,これまで長年にわたり利根川水系に含まれる霞ヶ浦や北浦において生態を解明するための調査が行われてきたが、水系全域の調査が困難であることから生態の多くは未解明であり、本種が生態系サービスへ与える影響は明らかにされていない。 近年,河川や海などの水に含まれるDNAの分析により,その水域に生息する生物の分布を調べる「環境DNA法」が開発された。環境DNA法は水を汲むだけで分析できるため,種判別の知識や大掛かりな生物採集が不要であり,短時間かつ少ない労力で広範囲のサンプルを集められる。さらに,環境DNAは従来捕獲できなかった地点でも検出可能であるため,より正確に,迅速に解像度の高い分布状況を明らかにできる。そこで本研究では環境DNAを用いて本種の詳細な分布と魚類相の解明を試みた。 2023年度までに、霞ヶ浦および北浦に接続する40河川・沼、計79地点において採水調査を実施した。チャネルキャットフィッシュの分布は利根川河口付近に集中しており、従来の分布確認地点に加え、房総半島や伊豆半島へ分布域を拡大している可能性が示唆された。群集構造解析をおこなったところ、調査地点の魚類相は近隣河川で類似する傾向にあり、チャネルキャットフィッシュが生息する河川は物理的環境が比較的穏やかで生物の種多様性が高い傾向にあることが示された。本年度はこれまでに得られた成果を投稿論文としてまとめた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
コロナ禍で調査を計画通りに行うことができなかったものの、予定していた調査地点の大部分を網羅でき、研究成果をまとめることができた。
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Strategy for Future Research Activity |
得られた研究成果を投稿論文として公表する。
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