Project/Area Number |
20K15729
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 43020:Structural biochemistry-related
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
山下 恵太郎 東京大学, 先端科学技術研究センター, 准教授 (20721690)
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Project Period (FY) |
2022-12-19 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2022: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2021: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2020: ¥2,600,000 (Direct Cost: ¥2,000,000、Indirect Cost: ¥600,000)
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Keywords | 電子回折 / 結晶構造解析 |
Outline of Research at the Start |
マイクロ電子回折(MicroED)は,高輝度放射光X線でも非常に困難なサブミクロンサイズの有機化合物またはタンパク質結晶から構造解析を行う手法として注目されている.しかしながら,現状では低分子化合物であってもデータの質はX線に比べると劣っているものが多い.本研究では,MicroEDによる構造解析を適切に評価し,多くのデータを用いることによるデータ改善について検討し,自動処理パイプラインおよび測定へのフィードバックを整備することによって,高速かつ高品質な解析を実現するシステム構築を行う.
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Outline of Annual Research Achievements |
マイクロ電子回折(MicroED)は,高輝度放射光X線でも非常に困難なサブミクロンサイズの有機化合物またはタンパク質結晶から効率的に回折データを得る手法として注目されている.本研究では,電子回折データ自動処理パイプラインを開発し,さらに測定系へのフィードバックを可能にすることで,ハイスループットかつ高品質なデータ収集・解析系を構築することを目的とする.この開発により,特に粉末状有機分子化合物から迅速な構造決定を可能にする. 2020年度後半から海外渡航のため研究を中断しており,2023年度途中の再開となった.申請者は海外における研究滞在において,新しい構造精密化ソフトウェア開発に着手し,現在も国際共同研究のもと開発を続けている.これに実装した回折強度を用いた最尤法による構造精密化は,従来の構造振幅を用いた精密化法と比較して,実験データの信頼性を取り入れることができており,電子回折のようなシグナルノイズ比の低いデータに対して有効であることを示す結果が得られた.特に,強度を直接用いて密度マップを計算する方法によって,解釈しやすい密度マップを得ることができるようになり,実空間精密化において有用であった. また,共同研究を通じて,微小タンパク質結晶の回折実験も実施した.タンパク質結晶は微小サイズであっても電子顕微鏡観察用の試料作製に困難があり,また非弾性散乱除去のフィルター利用が必要であることが確認できた.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
新規構造精密化プログラムの開発によって解析精度向上の可能性が示されたため
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Strategy for Future Research Activity |
当初計画には無かったが,強度に対する構造精密化を行うことでより少数のデータからでも信頼性の高い構造が得られる可能性が示されたため,精密化の機能開発を重点的に進めていく.
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