Project/Area Number |
20K15742
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 43030:Functional biochemistry-related
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
王 昊 群馬大学, 生体調節研究所, 助教 (70775874)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2021-03-31
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Project Status |
Discontinued (Fiscal Year 2020)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
Fiscal Year 2020: ¥2,470,000 (Direct Cost: ¥1,900,000、Indirect Cost: ¥570,000)
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Keywords | インスリン / Rab27 / ミオシン / 細胞膜 / 調節性分泌 / 分泌顆粒 / 皮質アクチン |
Outline of Research at the Start |
多細胞生物においては、外界の刺激に応じてホルモンなどの生理活性物質を細胞外に放出して、細胞間の機能調節を行う仕組みがある。分泌細胞は、あらかじめ分泌顆粒という細胞内の袋に生理活性物質を貯蔵しているが、外界刺激に素早く反応するためには、分泌顆粒を細胞の境界となる細胞膜近くに待機させる必要がある。本研究では、この仕組みを解明することによって、インスリン分泌がうまくいかずに起こる糖尿病などの病態の解明を行う。
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Outline of Annual Research Achievements |
申請者らは、調節性分泌経路で働く単量体GTPase Rab27のエフェクターmelanophilinが、膵β細胞周辺部のインスリン顆粒膜に局在し、malanophilin遺伝子機能欠失変異を有するleadenマウスが、インスリン分泌低下による耐糖能異常を示すことを見出した。単離した膵β細胞にEGFPで蛍光標識したインスリンを発現させ、細胞膜直下の顆粒動態を全反射顕微鏡で観測したところ、leadenマウス細胞においては、あらかじめ細胞膜にドッキングしていた顆粒からの開口放出数は野生型細胞と変わらなかったが、細胞内部から細胞膜直下に現れ、細胞膜への安定的ドッキングを介さずにそのまま膜融合するタイプの開口委放出数が特異的に減少していた。この所見は、melanophilinをノックダウンしたヒト膵β細胞においても認められた。次に申請者は、melanophilinが、これまで知られているRab27a, myosin-Vaのほかに、細胞膜上の膜融合装置syntaxin-4に結合することを見出した。これら分子と結合できない変異型は、野生型melanophilinと異なり、leadenβ細胞におけるインスリン分泌障害を回復させることができなかった。Melanophilinは、他のSNARE蛋白質と結合し、膜融合を引き起こすことができる、開放構造をとるsyntaxin-4とCa2+依存性に結合し、このことが安定的な細胞膜ドッキングを介さずに迅速な開口放出を引き起こす分子機序であることが示唆された。以上は、本年度、米国糖尿病学会が発行するDiabetes誌に掲載された。
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