Project/Area Number |
20K15840
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 44050:Animal physiological chemistry, physiology and behavioral biology-related
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
中山 友哉 名古屋大学, 高等研究院(農), 特任助教 (30866661)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2023: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2022: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
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Keywords | 季節適応 / 光周性 / メダカ / 概日時計 |
Outline of Research at the Start |
四季のある地域に生息する多くの動物は日長を季節の指標として季節の変化を読み取り、その季節に合わせた最適な生理機能や行動をとるよう進化してきた。この性質は光周性と呼ばれており、光周性を示す生命現象も多様である。近年の研究から季節繁殖の分子機構は理解が進んできたものの、その他の光周性を示す生理機能や行動の分子基盤は明らかとなっていない。我々はメダカをモデルとして脊椎動物の光周性の研究をしている中で、日長応答性を示す機能未知な遺伝子を新たに発見した。本研究では、分子生物学的手法を駆使することで新規遺伝子の機能や発現制御機構を明らかにし、光周性の分子基盤や動物の季節適応機構を理解することを目的とする。
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Outline of Annual Research Achievements |
四季が存在する温帯に生息する多くの動物は、日長を季節の指標に自らの生理機能や行動を変化させることが知られており、この性質は光周性と呼ばれている。近年の研究から季節繁殖の分子機構は理解が進んできたものの、その他の光周性を示す生理機能や行動の分子基盤は明らかとなっていない。そこで、光周性の分子基盤を明らかにすることを目的として、脳の時系列試料を用いた網羅的な遺伝子発現解析を実施したところ、日長応答性を示す機能未知遺伝子(以下、遺伝子X)を新たに発見した。また、興味深いことに遺伝子Xは脊椎動物で広く保存されているにも関わらず、いずれの動物においても機能が明らかとなっていなかった。そこで、遺伝子Xの機能を明らかにするため、CRISPR/Cas9システムを用いて遺伝子Xのノックアウト(KO)メダカを作製した。KOメダカを用いたRNA-seq解析を実施したところ、野生型とKO間で433個の遺伝子の発現に差があることが明らかとなった。現在、これらの遺伝子の情報をもとに表現型解析を実施中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
遺伝子Xの機能を明らかにする上で、ノックアウト(KO)メダカを作製し、その表現型解析を行うことは重要である。これまでゲノム編集技術を用いて遺伝子XのKOメダカを作製することに成功している。また、遺伝子Xが制御する遺伝子を明らかにすることを目的として、KOメダカを用いた網羅的な遺伝子発現解析(RNA-seq解析)を計画していた。RNA-seq解析は既に完了しており、野生型とKO間で433個の遺伝子の発現に差があることが明らかとなった。そのため、遺伝子Xが制御する遺伝子として433個の候補遺伝子を同定することができた。今後は、これら候補遺伝子の機能の情報をもとにKOメダカの表現型解析を行っていく予定である。以上の通り、当初計画していた遺伝子XのKOメダカの作製やそのKOメダカを用いたRNA-seq解析は計画通りに進行している。また、KOメダカの表現型解析で行う内容についても既に見通しが立っているため、(2)おおむね順調に進展しているとした。
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Strategy for Future Research Activity |
ゲノム編集技術を用いて遺伝子Xのノックアウト(KO)メダカを作製することができたが、KOメダカの表現型解析を完了できておらず、どのような生理機能や行動を制御しているかは不明のままである。今後、遺伝子Xが制御する生理機能や行動を明らかにするためには、KOメダカを用いた表現型解析が重要になってくる。そのため、今後は作製したKOメダカの数を増やし、KOメダカを用いた表現型解析を実施する。具体的には、短日条件もしくは長日条件の条件にて馴致させたKOメダカを用意し、それぞれの日長条件下における繁殖の状態を観察、定量する。また、常時メダカの行動をトラッキングすることが可能な「AutoCircaS」を用いた行動解析を実施することで、遺伝子Xが行動を制御している可能性を検討する。さらに、シングルセル解析を行うことで、遺伝子Xが発現している細胞集団の同定およびクロマチンの状態を明らかにすることで、遺伝子Xの発現制御機構についても明らかにする予定である。
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Report
(3 results)
Research Products
(10 results)
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[Journal Article] Seasonal changes in NRF2 antioxidant pathway regulates winter depression-like behavior2020
Author(s)
Nakayama T, Okimura K, Shen J, Guh Y-J, Tamai K, Shimada A, Minou S, Okushi Y, Shimmura T, Furukawa Y, Kadofusa N, Sato A, Nishimura T, Tanaka M, Nakayama K, Shiina N, Yamamoto N, Loudon A.S, Nishiwaki-Ohkawa T, Shinomiya A, Nabeshima T, Nakane Y, and Yoshimura T
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Journal Title
PNAS
Volume: -
Issue: 17
Pages: 1-10
DOI
Related Report
Peer Reviewed / Open Access / Int'l Joint Research
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