Project/Area Number |
20K16157
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 49010:Pathological biochemistry-related
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Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
橋本 寛 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 助教 (30815577)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
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Keywords | 繊毛病 / オルガノイド / プロテオミクス / iPS |
Outline of Research at the Start |
CEP290は基底部のTransition zoneに局在するタンパク質である。CEP290の変異はジュベール症候群などの繊毛病発症の原因として知られる。CEP290の変異は、その変異の違いにより多彩な症状や異なる重症度を示すことが知られている一方、その分子的メカニズムは不明である。この研究ではプロテオミクス解析によりCEP290とその変異体の結合分子を網羅的に取得し比較することで、繊毛病における重症度や症状の違いに寄与する分子群の同定を試みる。
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Outline of Annual Research Achievements |
一次繊毛はほぼすべての細胞に存在するアンテナ様構造をした細胞内小器官である。一次繊毛構成因子の破綻はCiliopathyと呼ばれる一連の症候群を発症することが知られる。CEP290はCiliopathyの原因遺伝子の一つとされ、CEP290の変異により中脳の萎縮や網膜色素変性症、腎嚢胞など全身性に多彩な表現型を示すことが知られている。前年度までにCEP290のノックアウトiPSとそれをもとにしたオルガノイドの作成に成功していた。これをもとにして、まず表現型の違いを免疫染色法を用いて解析した。野生型オルガノイドに比べて、CEP290ノックアウトオルガノイドは免疫染色上では細胞種マーカーの発現においては明らかな差異は認められなかった。これは、分化においては目に見える大きなDefectが生じていないことを示唆した。一方で、個々の細胞における繊毛の長さの定量を行ったところ野生型に比べてCEP290ノックアウト細胞においては繊毛の長さに差異が認められた。このことから、繊毛機能については何らかの変化が認められることが示唆された。一次繊毛は細胞内シグナル伝達に寄与することが知られているため、次にCEP290をノックアウトすることにより亢進もしくは低下している遺伝子パスウェイが存在するかを解析した。具体的には、野生型オルガノイドとCEP290ノックアウトオルガノイドを用いてそれぞれのRNA-seqを行い、変動遺伝子や変動遺伝子パスウェイの探索を行った。その結果、野生型に比べたCEP290ノックアウト細胞における変動遺伝子が68個見つかった。加えて、いくつかの変動遺伝子パスウェイも同定されてきた。今後は、変動パスウェイの阻害により表現型に変化が認められるか調べていく予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
ノックアウトiPS細胞の樹立、オルガノイドの作成、RNA-seqによる網羅的解析を行うことができたが、これら同定されてきたパスウェイなどが、実際に機能に寄与する変化であるかどうか阻害剤等の実験で確かめていく必要があるため。
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Strategy for Future Research Activity |
RNAseqにより同定されてきた遺伝子パスウェイが実際に機能に寄与する変化であるかどうか阻害剤を用いた実験などで確かめていく。
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