微小管ダイナミクス制御による難治性乳癌に対する新規治療法の開発
Project/Area Number |
20K16199
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 49020:Human pathology-related
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Research Institution | Gunma University of Health and Welfare |
Principal Investigator |
半田 正 群馬医療福祉大学, 医療技術学部, 准教授 (90866229)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,950,000 (Direct Cost: ¥1,500,000、Indirect Cost: ¥450,000)
Fiscal Year 2020: ¥2,210,000 (Direct Cost: ¥1,700,000、Indirect Cost: ¥510,000)
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Keywords | STMN1 / pSTMN1 / TNBC / EMT / CSCs / リン酸化STMN1 / ホルモン依存性乳癌 / 乳癌 / 組織マイクロアレイ |
Outline of Research at the Start |
これまで申請者と所属研究グループは、様々な固形癌で Stathmin1(STMN1)の発現意義と機能を検討し報告してきた。乳癌では、STMN1高発現がTNBC患者の予後不良、がん悪性度亢進、がん幹細胞マーカー発現と有意に関連があることを報告した。またリン酸化STMN1についての先行研究で、乳癌臨床検体において各種リン酸化STMN1の蓄積が予後不良、予後良好のどちらにも関与することが報告されている。このような研究背景からこれまで検討されていない難治性のTNBCに着目し、TNBCにおけるリン酸化STMN1発現意義とSTMN1リン酸化酵素の阻害剤の新規治療ツールとしての可能性を検討することとした。
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Outline of Annual Research Achievements |
私たちは、乳癌でSTMN1高発現がTNBC患者の予後不良、がん悪性度亢進、がん幹細胞マーカー発現と有意に関連があることを報告してきた。しかし、リン酸化STMN1についての先行研究では、乳癌臨床検体において各種リン酸化STMN1の蓄積が予後不良、予後良好のどちらにも関与することが報告されている。このような研究背景からこれまで検討されていない難治性のTNBCに着目し、TNBCにおけるリン酸化STMN1発現意義とSTMN1リン酸化酵素の阻害剤の新規治療ツールとしての可能性を検討することとした。令和2年度~令和3年度で、1999年~2010年までに診断報告された乳癌213症例のFFPE材料を用いて、4種類のリン酸化STMN1 (Serine 16, Serine 25, Serine 38, Serine63)それぞれの発現意義と予後、臨床病理学的因子、がん幹細胞マーカー発現、微小管作用型抗がん剤感受性との関連を免疫組織化学的手法で解析した。令和4年度では以前報告したSTMN1と今回の研究テーマであるリン酸化STMN1を合わせた総合的な免疫組織化学的検討を行った。Intrinsic subtypeにおける各種リン酸化STMN1高発現群を低発現群と比較検討した。Ser38は、TNBCに、Ser63は、Luminal Aに有意に多く、Ser16・ Ser25では特に有意な差は認められなかった。さらにTNBCで高発現が認められているSTMN1とリン酸化STMN1の関係を解析した。STMN1高発現症例ではSer38も同様に高発現症例が有意に多く正の相関を示し、一方Ser16ではSTMN1高発現症例で低発現症例が有意に多いという負の相関が認められた。令和5年度は、今までの研究成果を論文化し、がんの研究・治療に関する国際学術誌「Anticancer Research」で発表した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
令和4年度の計画のうち、「1. TNBCを含む乳癌切除検体を用いたリン酸化STMN1発現解析:免疫組織化学的検討」についての研究計画はおおむね順調に進み、令和5年度に論文化し発表した。令和6年度は、次に予定していた「2. STMN1リン酸化酵素阻害剤 (Kinase inhibitor)によるTNBC細胞株のSTMN1リン酸化status制御と抗腫瘍効果、パクリタキセル増感作用の評価」も含め検討しする。まだまだ世界的なコロナウイルスの蔓延による社会情勢の変化により研究を自粛せざるを得なくなった期間もあり、それら様々な状況によりやや遅れが生じた。
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Strategy for Future Research Activity |
令和3年度に、群馬医療福祉大学の新校舎が完成してからは、学内でも実験環境が整い研究を継続していくことができている。令和5年度に、免疫組織化学的検討の全データをまとめ論文化し発表まで行うことができた。令和6年度は最終年度になるので、STMN1リン酸化酵素 (kinase)阻害剤のTNBC細胞株におけるSTMN1リン酸化statusに与える影響、治療効果、タキサン系抗がん剤増感効果も検討し、まとめて報告する予定である。
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Report
(4 results)
Research Products
(11 results)
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[Presentation] 胃癌の初期浸潤における免疫チェックポイントタンパク発現の意義2020
Author(s)
生方 泰成, 下田 雄輝, 半田 正, 緒方 杏一, 中澤 信博, 佐野 彰彦, 原 圭吾, 酒井 真, 宗田 真, 大曽根 勝也, 岡田 拓久, 加藤 隆二, 茂木 陽子, 小川 博臣, 横堀 武彦, 小山 徹也, 調 憲, 佐伯 浩司
Organizer
第120回日本外科学会定期学術集会
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