Pile-up型増殖に着目した新規肝細胞培養法確立および肝がん治療化合物の探索
Project/Area Number |
20K16226
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 49030:Experimental pathology-related
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Research Institution | Osaka Metropolitan University (2022) Osaka City University (2020-2021) |
Principal Investigator |
宇留島 隼人 大阪公立大学, 大学院医学研究科, 講師 (90755745)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2022: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,950,000 (Direct Cost: ¥1,500,000、Indirect Cost: ¥450,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
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Keywords | 肝細胞 / アルブミン / 肝細胞がん / 腫瘍悪性度 / 肝細胞培養 / Pile-up |
Outline of Research at the Start |
肝細胞特異的生理機能を長期間維持できる簡便で低コストな肝細胞培養法は未だ確立されていない。生体内において肝細胞は基底膜に接した単層平面的な構造でなく、基底膜に依らない重層状構造を形成する。この重層構造による細胞極性の獲得が肝機能の発揮に重要であると考えられる。 申請者はヒト肝がん細胞株HepG2細胞に重層増殖タイプと平面単層増殖タイプが混在することに気付き、それぞれをクローニングして遺伝子発現をマイクロアレイによって比較した。 本研究ではこの結果を基に重層構造形成に必須の分子を同定し長期安定肝細胞培養法の確立を目指す。またその分子を誘導する低分子化合物が抗肝がん剤候補となり得るかを検討する。
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Outline of Annual Research Achievements |
肝細胞は一般的な上皮細胞と異なり基底膜に裏打ちされていない組織学的特徴を有する。したがって、基底膜に接した単層平面的な形態ではなく、基底膜に依らない肝細胞同士の接着による重層状構造を形成すると考えられ、この立体構造による細胞極性の獲得こそが肝細胞特異的機能の発揮に必要であると考えられる。2020年度に申請者はヒト肝がん細胞株HepG2細胞に重層増殖タイプ(Pile-up型)と平面単層増殖タイプ(Flat型)が混在することに気付き、それぞれをクローニングしたところFlat型に比べてPile up型の方がアルブミン合成能が顕著に高かった。我々はその中の一つの遺伝子Aに着目した。Pile up型HepG2細胞の遺伝子Aをノックダウンしたところアルブミンの合成能が50%以上減弱した。2021年度はFlat型からPile-up型へと形態を変化させる化合物の探索を試みた。大阪大学薬学部が有するFDA承認化合物1134種類の化合物ライブラリーを用いてスクリーニングを行った。ヒットした化合物は形態変化のみならず、HepG2細胞におけるアルブミン合成能を増強した。またマウスから単離した初代培養肝細胞に対しても同じ効果が見られた。そのメカニズムの一つとしてアルブミン発現に関わる転写因子の一つが増強が関与していることが示唆された。 2022年度は「Flat type」と「ヒット化合物を添加したFlat type」との比較をRNA-seqで行い、どのようなpathwayが動いているのかを検証した。また培養法を通常の接着培養ではなく浮遊培養で行うことでアルブミン産生能がより増強されることを見出した。このRNA-seqにおいても2021年度に見出していた転写因子の増強が確認できた。したがって、このヒット化合物はアルブミン特異的転写因子発現の増強を介してアルブミンの発現を増加させていることが示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
理由 2020年度は、RNAマイクロアレイで抽出されたPile up型とFlat型で発現に差がある遺伝子群の中から肝細胞特異的機能の発揮に重要である因子の探索を目標とし ていた。実際に我々は2020年度において遺伝子Aがアルブミン発現に重要であること、また遺伝子Aの発現低下が肝がんの悪性度を増悪させることを発見した。 2021年度では1000種以上の化合物ライブラリーから形態変化を起こす化合物を「肉眼的観察」によってピックアップし、実際にその化合物がアルブミン合成能を増強することを発見した。 2022年度にはヒット化合物によるアルブミン増強メカニズムの一端を解明することが出来たが、目標としていた論文化までには至らず、一年延長して解決したい。
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Strategy for Future Research Activity |
現在低アルブミン血症患者に対する治療は主にアルブミン製剤が使用されているが、使用期間や回数などに制限があり十分な効果が得られないことが多い。本研究はこれらの臨床的問題点を解決する可能性があるため、基礎的データの集積が求められる。我々が見出した化合物はFDAの承認を受け、現在既に臨床で使用されている。従って、迅速にヒト臨床へと展開することが可能である。 今後はヒット化合物が実際に「低アルブミン血症モデルマウス」における低アルブミンを改善するかどうかを確認し、論文化したい。
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Report
(3 results)
Research Products
(19 results)
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[Journal Article] Arteriosclerosis Derived from Cutaneous Inflammation Is Ameliorated by the Deletion of IL-17A and IL-17F2023
Author(s)
Nakanishi T, Iida S, Maruyama J, Urushima H, Ichishi M, Matsushima Y, Mizutani K, Nakayama Y, Sugioka K, Nishimura M, Umaoka A, Iwakura Y, Kondo M, Habe K, Tsuruta D, Yamamoto O, Imai Y, Yamanaka K.
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Journal Title
Int J Mol Sci .
Volume: 24
Issue: 6
Pages: 5434-5434
DOI
Related Report
Peer Reviewed / Open Access
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[Journal Article] Cancer cells produce liver metastasis via gap formation in sinusoidal endothelial cells through proinflammatory paracrine mechanisms.2022
Author(s)
Huu Hoang T, Sato-Matsubara M, Yuasa H, Matsubara T, Thuy LTT, Ikenaga H, Phuong DM, Hanh NV, Hieu VN, Hoang DV, Hai H, Okina Y, Enomoto M, Tamori A, Daikoku A, Urushima H, Ikeda K, Dat NQ, Yasui Y, Shinkawa H, Kubo S, Yamagishi R, Ohtani N, Yoshizato K, Gracia-Sancho J, Kawada N.
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Journal Title
Sci Adv.
Volume: 8(39)
Issue: 39
Pages: 5525-5525
DOI
Related Report
Peer Reviewed / Open Access / Int'l Joint Research
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