Project/Area Number |
20K16376
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 50020:Tumor diagnostics and therapeutics-related
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
野沢 勇樹 東京大学, 医学部附属病院, 特任助教 (00836918)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2022: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
Fiscal Year 2021: ¥2,080,000 (Direct Cost: ¥1,600,000、Indirect Cost: ¥480,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
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Keywords | μ-PIC / 放射線治療 / IMRT / 定位放射線治療 / 照射検証 |
Outline of Research at the Start |
本研究では、簡易に取り扱うことが可能な定位照射用の高位置分解能検出器の開発を目的とする。高位置分解能の検出器における照射検証や、測定器の取り扱いの簡便さは、精度の高い患者の安全の担保に密接につながる。検出器としてガス検出器の一つであるμ-PIC (Micro Pixel Chamber) を用いることにより、約 400 μm という高位置分解能を実現する。近年技術の進歩により、様々な施設で定位放射線治療が行われるようになっているため、容易に取り扱うことの高位置分解能の検出器開発の意義は大きい。
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Outline of Annual Research Achievements |
近年放射線治療において、強度放射線治療(IMRT)や画像誘導放射線治療(IGRT)などの技術を用いることで高い位置精度を担保し、1回もしくは少数回の照射で腫瘍に高線量を付与する「定位照射」を行うことが可能となってきた。そのため、実際の治療前に行う治療計画の照射検証においても、高い位置分解能の検出器で線量分布を測定する必要がある。本研究では、定位照射治療における照射検証用の簡易に取り扱うことが可能な高位置分解能検出器の開発を目的とする。当該年度は昨年度に製作した、汎用型の 10 cm × 10 cm の面積の μ-PIC のプラスチック筐体の構造を決定した。検出器が基板に設置されており、読み出し回路と隣接しているため、検出器部のみをカバーするような構造とした。放射線治療装置では患者の腹背方向および、左右方向の平面上から照射することがほとんどである。読み出し回路に放射線が照射された場合ノイズがのってしまい正しい測定が不可能になってしまうが、μPIC の構造的に1回転の照射で克服することは困難と考えられるため、その場合は肺がんでの治療などの、部分的に回転する小照射野での照射を行う、もしくはガントリー角度を固定したままコリメータを動かして照射を行う方法を用いることを考えている。また、放射線治療はパルスで放射線が照射されるため、一度に複数の放射線が検出されてしまう可能性があることがわかった。その際は検出器の方向を変えて2度測定する方法を用いることを考えている。また、通常放射線治療では空気をガスとした電離箱の使用が一般的であるため、空気を用いた検出も考えている。翌年度に筐体の製作および作成した検出器での実験を実施する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
実験において μ-PIC の構造から考えられる問題の克服案はいくつか考えられて入るが、筐体の製作完了および実験の実施まで至っていないため上記区分としている。
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Strategy for Future Research Activity |
検出器には読み出し基板が付属しているため、検出器部分のみを覆うような筐体を制作することとした。また、実用上放射線治療では空気を用いたガス検出器が主流であるため、生体等価ガスのみならず、空気での検出器の稼働も考える。検出器を格納するためのプラスチック素材筐体の製作を行うとともに、実機が完成し次第、放射線治療装置 (ライナック) を用いて照射実験を行う。
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