Identification of biological factors of carcinogenesis of multiple organ malignancies in colorectal cancer patients
Project/Area Number |
20K16420
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 50020:Tumor diagnostics and therapeutics-related
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Research Institution | Jichi Medical University |
Principal Investigator |
加藤 高晴 自治医科大学, 医学部, 助教 (20383242)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥3,640,000 (Direct Cost: ¥2,800,000、Indirect Cost: ¥840,000)
Fiscal Year 2023: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
Fiscal Year 2022: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2021: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
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Keywords | 大腸癌 / 他臓器癌 / 多臓器癌 / 脱メチル化 / Satelliteα / 発癌 / バイオマーカー / 他臓器がん |
Outline of Research at the Start |
大腸癌患者では、一般人口と比べ他臓器の発癌を高頻度に生じる。この原因は不明であり、遺伝子配列全体の脱メチル化が関与している事を明かにするのが本研究の目的である。我々はこれまでに同一臓器での多発癌に遺伝子全体の脱メチル化が関与している可能性を報告してきた。 当院で切除対象となった大腸癌患者の非癌部大腸粘膜と、同一患者の血液検体を使用して、遺伝子全体における脱メチル化の亢進の程度を評価し、他臓器癌発生との関連について明かにする。 本研究によりゲノムの脱メチル化が大腸癌患者における他臓器癌発生の予測因子である事が明らかとなれば、ハイリスク患者の同定が可能となり大腸癌患者の生命予後改善が期待できる。
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Outline of Annual Research Achievements |
2007年1月から2020年2月までに当科で切除を施行した大腸癌患者の内 FAP、リンチ症候群、colitic cancerを除いた2410人を対象とし、他臓器がんの併存件数を臓器別に調べた。 他臓器がんの発症臓器と時期をまとめた。他臓器がん合併群と、非合併群の臨床病理学的検討を行った。本邦の年齢調整がん罹患率、性・年齢階級別にみた死亡数・死亡率のデータを用い、当院の大腸癌患者における推定罹患数を算出し、実際の発がん数と比較しStandardized Incidence Ratio (SIR)を算出した。 結果:全症例の内533人に627の他臓器がん発生を認めた。発がん臓器の内訳は胃154、肺99と多く、次いで前立腺70乳腺44と続いた。他臓器がんの有無で生存期間の差は認めなかった(P=0.99 log-rank test)。また予測発がん数と発がん実数を比較したところ全発がん627に対して同集団の予測発がん数は641.0で一般人口の発がん率と比べ、差を認めなかった。(P=0.6 95%CI .90-10.6)他臓器がん併存の有無で比較したところ高齢(69 vs 72 P<0.001)男性 P=0.028、喫煙習慣P=0.001 腫瘍部位右側結腸(P=0.019)が他臓器がん発症群で有意だった。 他臓器がん合併群は高齢男性で、喫煙歴があり一般的ながん罹患のリスク因子と同様だった。他臓器がんは胃、肺が多く、ついで前立腺、乳腺が高く他家報告と同様だった。右側大腸で他臓器がんの罹患率が高かった。対象大腸癌患者の他臓器がん罹患率は一般人口の発がん率と同等でしたこれまでの報告に比し高頻度の他臓器がん併存が認められた。切除対象となった大腸癌患者に他臓器がんを合併する可能性は一般人口と同程度であり、他臓器がんを標的とした特別なスクリーニングは不要かもしれない。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
申請者の異動先での勤務継続があり研究実験に取れる時間が限られています。異動先でも進められる内容として作成したデータベースの解析を行っていましたが、上記報告の通り切除を施行した大腸癌患者において他臓器癌の発がん率は一般人口と比べ差が無いという結果でした。解析を進めると他臓器がん合併群では高齢男性で、喫煙歴があり一般的なリスクと同内容であり、大腸癌患者に対して他臓器癌をターゲットとしたスクリーニングは不要と結論となってしまい本研究の当初の主張と異なる結果となっており方針の転換が望まれるか検討を要しました。
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Strategy for Future Research Activity |
研究期間を一年延長頂きました。 他臓器がん合併群では高齢男性で、喫煙歴があり一般的なリスクと同内容でした。若年女性に於いて他臓器がんを発症している患者群に於いては、あるいはsatellite α transcriptsやsatellite α 領域の脱メチル化が関与している可能性が無いか患者層を絞って検討を進めます。性別や喫煙などの様に他臓器癌を合併する因子として抽出できるものがあるかを検討します。
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Report
(4 results)
Research Products
(14 results)