中條-西村症候群との比較による、封入体筋炎の病態機序の解析
Project/Area Number |
20K16584
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
|
Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 52020:Neurology-related
|
Research Institution | Wakayama Medical University |
Principal Investigator |
森 めぐみ 和歌山県立医科大学, 医学部, 助教 (60590437)
|
Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2025-03-31
|
Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
|
Budget Amount *help |
¥4,030,000 (Direct Cost: ¥3,100,000、Indirect Cost: ¥930,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
|
Keywords | 中條-西村症候群 / 封入体筋炎 / プロテアソーム / オートファジー |
Outline of Research at the Start |
封入体筋炎(IBM)は高齢者に多く発症する、進行性の炎症性筋疾患である。病態機序として種々の仮説が提唱されているものの、まだ不明な点が多い。ステロイドや免疫グロブリンなど、様々な治療法が試されているが、有効な治療法もまだ確立していない。一方、中條-西村症候群(NNS)は免疫プロテアソームをコードする遺伝子変異によりプロテアソーム機能不全が生じて発症する、遺伝性疾患である。NNSの患者においてIBMと類似した筋症状,病理所見を呈することがある。本研究では、両疾患の臨床所見、骨格筋の免疫組織学的所見、生化学的所見を比較、検討し、IBMの病態機序、治療法の解明を目指す。
|
Outline of Annual Research Achievements |
中條-西村症候群患者を定期的に診察し、筋力低下・筋萎縮の分布や嚥下障害等の臨床症状、電気生理検査、画像所見、血液データ等の各種検査所見の変化を追跡した。 中條-西村症候群における筋症状である筋力低下や筋萎縮の分布は大腿四頭筋や手指屈筋群に強く、封入体筋炎の筋症状に類似する。しかし、中條-西村症候群では、筋力低下・筋萎縮に加えて関節拘縮、発熱、凍瘡様皮疹や紅斑を伴い、病勢の悪化により増悪がみられた。骨格筋MRIでも、筋力低下・筋萎縮を呈する大腿四頭筋や手指屈筋において高信号変化がみられた。また、電気生理検査(針筋電図)を実施した症例では筋原性変化を認めた。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
これまで中條-西村症候群患者の臨床データの収集および、既存データの整理が主体となっり、生検筋を用いた免疫染色などの病理学的研究や解析は遅延している。令和5年度は蓄積したデータの解析、免疫組織染色の継続、論文執筆を予定している。
|
Strategy for Future Research Activity |
引き続き中條-西村症候群の筋症状の特徴や症状経過を観察する。 また、これまでに収集した中條-西村症候群患者の臨床症状、各種検査所見を解析し、封入体筋炎との類似点や相違点を検討する。 さらに、中條-西村症候群と封入体筋炎の生検筋に対し、ユビキチン-プロテアソーム系や選択的オートファジーに関連する抗体を用いて免疫染色をおこない、比較する。 また、中條-西村症候群のモデルマウスの生検筋についても免疫染色を実施し、患者さんの生検筋と比較・検討する。
|
Report
(4 results)
Research Products
(2 results)