Project/Area Number |
20K16639
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 52030:Psychiatry-related
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
小林 奈津子 東北大学, 大学病院, 助教 (80535146)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥2,860,000 (Direct Cost: ¥2,200,000、Indirect Cost: ¥660,000)
Fiscal Year 2022: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
Fiscal Year 2021: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
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Keywords | 高齢出産 / 産科的転帰 / 心理社会的因子 / 養育状況 / 児の発達 / 周産期 / メンタルヘルス / 精神疾患 / 養育支援 |
Outline of Research at the Start |
東北メディカル・メガバンク機構の三世代コホートによる疫学データ、および東北大学病院精神科の周産期メンタルケア専門外来における臨床ケースの情報を用いて、周産期の生物・心理・社会的因子、養育に関する情報を母親の年齢別に比較し、さらに母親役割への適応、愛着形成の評価の評価を加えることによって、高齢出産妊婦の抱える問題と適応、児の養育との関連性を明らかにし、その効果的な支援方法を検討する。 アウトカムとして、多数の交絡因子を持つ児の長期予後ではなく、養育におけるパフォーマンスを最大にするような母親役割への適応度に注目することで検証可能性を高め、現代の周産期医療や福祉が直面する問題への解決を目指す。
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Outline of Annual Research Achievements |
高齢出産に伴う問題ないし利点について、文献的レビューを継続している。出産年齢の高齢化は先進国における共通の状況であるが、産科的影響に注目した知見は蓄積されているものの、周産期の精神疾患との関連や、養育行動や愛着形成、児の発達に与える影響については、目立った知見の追加はない状況である。挙児年齢、社会経験、特に就労状況と養育との関係を分析したいと考えているが、詳細な就労状況の情報を得ることが困難で、分析方法を再検討中である。 具体的な解析としては、東北大学メディカル・メガバンク事業における三世代コホートおよびそのアドオンコホートより移譲されたデータの整理作業を行っている。利用データの選択や数値化等は概ね終了したが、前述のように、就労に関するデータが予想よりも詳細でなく、分析方法を検討中である。引き続き、臨床業務の中で研究に取り組む時間の確保に努めつつ進めたい。 当科の周産期メンタルケア外来を受診する精神疾患合併妊婦について、システマティックに状態評価・情報収集を行う疾患コホートは倫理審査を通過し、リクルートを開始した。プレコンセプションケアから産後の育児支援を含めた長期・縦断的フォローを行い、時期ごとに病状評価、診療・支援に対する満足度調査、児の養育状況調査等を各種質問票を実施中である。まだ参加者数は少ないが、ハイリスク群である臨床例における出産年齢ごとの差異が検出できないか試みたいと考えている。 論文作成には至っていないが、研究グループ内でのディスカッションを重ねることや、関連の話題に関する周産期精神医療領域での学会発表等を予定している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究期間の前半では新型コロナ感染症流行の影響を大きく被り、データの整理作業や、臨床例から有用な情報を得るための疾患コホートの準備に時間を要したため。
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Strategy for Future Research Activity |
三世代コホートデータの解析作業を継続すると共に、当科疾患コホートからの情報収集を行う。それらを総合して、有用な知見を導けるようにしたい。
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