新規タウPET薬剤を用いた認知症に共通するアパシーの病態基盤の解明
Project/Area Number |
20K16681
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 52030:Psychiatry-related
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Research Institution | National Institutes for Quantum Science and Technology |
Principal Investigator |
松岡 究 国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構, 量子医科学研究所 脳機能イメージング研究部, 研究員 (80613794)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥2,860,000 (Direct Cost: ¥2,200,000、Indirect Cost: ¥660,000)
Fiscal Year 2023: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2022: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
Fiscal Year 2021: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2020: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
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Keywords | アパシー / タウ / PM-PBB3 / MRS / グルタチオン / 認知症 / PET / MRI |
Outline of Research at the Start |
認知症でみられるアパシーは自発性低下を特徴とする症状で、社会的孤立を招き、治療の妨げとなる。しばしば病早期より目立ち、精神疾患の症状と酷似するが、病態発現の機序が不明なため、早期の鑑別診断・治療が困難となることが多い。アパシーは、複数の認知症疾患に共通する、タウ蛋白に関連した病態基盤の存在が想定されている。本研究ではポジトロン断層撮影(PET)によるタウ蛋白病変の可視化技術を応用し、疾患特異的、あるいは疾患に共通するアパシーの発現機序を解明する。本研究により、新しいアパシーの診断・治療法の創出と、認知症早期診断精度の向上が期待される。
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Outline of Annual Research Achievements |
国内の40を超える医療機関と連携することで、アルツハイマー病や進行性核上性麻痺などの認知症患者や高齢健常者のリクルートや検査の実施を行った。このなかの、進行性核上性麻痺患者や高齢健常者を対象として、[18F]PM-PBB3を用いたPET検査により評価したタウタンパク集積、MRSにより評価したグルタチオン濃度、MRI T1強調画像により評価した脳容積とアパシーの関連について検討を行った。 結果として、後部帯状回におけるグルタチオン濃度とアパシースケールスコアに負の相関がみられ、酸化ストレスとアパシーの関連が示唆された。さらに、角回における[18F]PM-PBB3のstandard uptake value ratio(SUVR)値とアパシースケールスコアに正の相関がみられ、タウタンパク集積とアパシーの関連が示唆された。これらの脳後方部の変化に加えて、右側下前頭回や前部帯状回の脳容積とアパシーの相関がみられ、脳前方部と後方部の変化がアパシーの程度にもたらす影響についてパス解析を用いたモデルを作成することができた。また、グルタチオン濃度と[18F]PM-PBB3のSUVR値にも負の相関がみられ、タウタンパク集積が酸化ストレスにもたらす影響を生体脳においてとらえることができた。本検討を通じて、脳の前方部と後方部の構造・機能変化がアパシーにもたらす影響を網羅的に調べることができた。 本研究結果について、J Neurol Sci誌(査読あり)に掲載された(doi: 10.1016/j.jns.2022.120514)。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
国内の40を超える医療機関と連携し、アルツハイマー病や進行性核上性麻痺などの認知症患者や高齢健常者のリクルートや検査を実施した。このなかの、進行性核上性麻痺患者や高齢健常者を対象として、[18F]PM-PBB3を用いたPET検査により評価したタウタンパク集積、MRSにより評価したグルタチオン濃度、MRI T1強調画像により評価した脳容積とアパシーの関連について検討を行った。アパシーの程度については、アパシースケールを用いて評価した。 結果として、後部帯状回におけるグルタチオン濃度とアパシースケールスコアに負の相関がみられ、酸化ストレスとアパシーの関連が示唆された。さらに、角回における[18F]PM-PBB3のstandard uptake value ratio(SUVR)値とアパシースケールスコアに正の相関がみられ、タウタンパク集積とアパシーの関連が示唆された。これらの脳後方部の変化に加えて、右側下前頭回や前部帯状回の脳容積とアパシーの相関がみられ、これらの脳前方部と後方部の変化がアパシーの程度にもたらす影響についてパス解析を用いたモデルを作成することができた。また、グルタチオン濃度と[18F]PM-PBB3のSUVR値にも負の相関がみられ、タウタンパク集積が酸化ストレスにもたらす影響を生体脳においてとらえることができた。本検討を通じて、脳の前方部と後方部の構造・機能変化がアパシーにもたらす影響を網羅的に調べることができた。 令和2年の実施報告で計画した通り、令和3年度では、本研究結果について、J Neurol Sci誌(査読あり)に掲載された(doi: 10.1016/j.jns.2022.120514)。
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Strategy for Future Research Activity |
アルツハイマー病などの他認知症疾患患者のリクルートや検査の実施を継続し、アルツハイマー病などの他認知症疾患におけるアパシーの機序についても検討を行う。シングルボクセルMRS以外に、マルチボクセルMRSを用いた多領域における脳内代謝物を評価する。脳内代謝物濃度と、アパシーなどの症状や、[11C]PiBや[18F]PM-PBB3を用いたPET検査によりアミロイドβ、タウなどの異常タンパク集積との関連を調べる。
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Report
(3 results)
Research Products
(3 results)
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[Presentation] Associations of tau aggregates and oxidative stress to apathy levels in progressive supranuclear palsy2021
Author(s)
Kiwamu Matsuoka, Yuhei Takado, Kenji Tagai, Manabu Kubota, Yasunori Sano, Keisuke Takahata, Maiko Ono, Chie Seki, Hideki Matsumoto, Hironobu Endo, Hitoshi Shinotoh, Jamie Near, Kazunori Kawamura, Ming-Rong Zhang, Hitoshi Shimada, Makoto Higuchi
Organizer
the 2021 ISMRM & SMRT Annual Meeting & Exhibition
Related Report
Int'l Joint Research
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[Presentation] Associations of the tau protein and oxidative stress to apathy levels in patients with progressive supranuclear palsy2020
Author(s)
Kiwamu Matsuoka, Yuhei Takado, Kenji Tagai, Manabu Kubota, Yasunori Sano, Keisuke Takahata, Maiko Ono, Chie Seki, Hideki Matsumoto, Hironobu Endo, Hitoshi Shinotoh, Jamie Near, Kazunori Kawamura, Ming-Rong Zhang, Hitoshi Shimada, Makoto Higuchi
Organizer
The 5th ISMRM-JPC Annual Scientific Meeting
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