Project/Area Number |
20K16730
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 52040:Radiological sciences-related
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Research Institution | Saga University |
Principal Investigator |
山口 健 佐賀大学, 医学部附属病院, 講師 (10448459)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
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Keywords | 乳癌 / 微小環境 / MRI / ultrafast / サブタイプ / 予後因子 / 灌流画像 / 癌関連線維芽細胞 |
Outline of Research at the Start |
乳癌は日本の女性における罹患率1位の癌であり、がん死亡率の5位を占めている。近年癌組織では、癌細胞以外に線維芽細胞、マクロファージ、炎症細胞などから構成される間質が存在し、癌細胞と間質の相互作用により作り出される微小環境が癌細胞の浸潤や転移といった予後を規定する因子に重要な役割を果たしていることが知られており、乳癌においても同様である。MRI検査は手術や生検に比べて侵襲性の低い検査であり、MRI検査を用いて乳癌微小環境の状態を把握することが可能であれば、その後の治療方針の選択に有用である。そこで本研究ではMRIによる癌微小環境をもとにした乳癌サブタイプ分類の診断基準を確立することを目指す。
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Outline of Annual Research Achievements |
乳癌内の微小環境としての線維化や壊死、腫瘍浸潤リンパ球とMRI画像との関連性を探求する多施設共同研究(乳癌の壊死、線維化、腫瘍浸潤リンパ球とMRI画像所見に関する検討を行っており。症例を蓄積している。今回その中でも内部の壊死に着目し、中心無細胞壊死を伴う乳癌のMRI画像所見に関する報告を第31回日本乳癌学会にて発表した(演題名:中心無細胞領域を伴う乳癌のMRI 所見:病理との対比)。この発表において中無細胞壊死を伴う乳癌は壊死を来した中心部がT2強調像で不均一な低信号を示すことを示した。また、MRI撮像方法のひとつであるultrafastダイナミックスタディ撮影におけるパラメーターと腫瘍浸潤リンパ球との関連性についての検討を第82回日本医学放射線学会で発表した(演題名:乳癌における腫瘍浸潤リンパ球とUltrafast MRI画像との関連に関する検討)。ultarafstダイナミック撮影についてはその概要を広く紹介するための講演を第56回Radiology Update Fukuoka学術講演会で行った(演題名:乳腺領域におけるultrafast MRIの有用性)。この発表において腫瘍浸潤リンパ球が豊富な乳癌は腫瘍浸潤リンパ球が少ない乳癌に比べてultrafast MRIより得られるパラメーターのうちmaximum slopeが高く、time to enhancementが短いことを示した。乳房MRIについては乳癌術前においてその有用性を紹介する講演を第51回日本磁気共鳴医学会大会で行った(演題名:Teaching points of preoperative breast MRI 乳癌術前MRI読影のポイント)。乳房MRIに関する基本的な事項を広く紹介するための講演も令和5年度大分県医師会 がん精密検診協力医療機関研修会で行った(演題名:乳房MRI検査の基本とその応用)。 また引き続き本研究のための症例の蓄積を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
前年度までに症例の蓄積ができたため、研究成果について学会報告ができたため。
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Strategy for Future Research Activity |
本年度学会報告を行った、中心無細胞領域を伴う乳癌のMRI画像、乳癌内の腫瘍浸潤リンパ球とultrafastダイナミックMRI画像との関連性に関する検討のいずれも論文化を行う。 加えて線維化をはじめとするその他の乳癌微小環境因子とMRI画像に関する検討も行っていく。
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