Project/Area Number |
20K17228
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
|
Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 53030:Respiratory medicine-related
|
Research Institution | Teikyo University |
Principal Investigator |
杉本 直也 帝京大学, 医学部, 研究員 (40724175)
|
Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2023)
|
Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2020: ¥2,730,000 (Direct Cost: ¥2,100,000、Indirect Cost: ¥630,000)
|
Keywords | 肺線維化 / IL-9 / サイトカイン / BEAS2B / マクロファージ / 肺線維化モデル |
Outline of Research at the Start |
特発性肺線維症は、線維化が関与する原因不明の炎症性肺疾患である。本疾患の予後はいまだに不良であり、不明な点が多い。最近我々は、シリカモデルを用いて、慢性進行期の肺線維化におけるIL-9の重要性を明らかにした。IL-9抗体により肺線維化と、肺局所における様々な液性因子が抑制された。ヒトIPF検体でも、IL-9陽性マクロファージが増加し、肺胞上皮細胞ではIL-9受容体が高発現しており、IL-9が線維化機構における重要な役割を担っていることが示唆された。本研究では、IL-9が肺構築細胞や炎症細胞に及ぼす効果や、IL-9の産生細胞、また、バイオマーカーとしてのIL-9経路の有効性を検証する。
|
Outline of Annual Research Achievements |
肺線維化の病態研究に利用されるシリカモデルにおいて、以前我々は慢性進行期の肺線維化におけるIL-9の重要性を明らかにした。今回、IL-9が気道上皮細胞に及ぼす影響と、マクロファージとIL-9の相互作用による線維化機構への関わりを検討した。 まず、気道上皮細胞であるBEAS-2BをIL-9で刺激し、向線維化因子をmRNAレベルで検討したところ、PDGF-AA, PDGF-BB, IGF-1, CTGF, IL-33の亢進が見られた。また、EMTに関わるvimentinやcadherinのmRNA発現の亢進もみられた。 さらに、THP-1細胞およびU937細胞を用い、M1およびM2への分化を誘導し、シリカを加えてサイトカイン産生について検討した。 THP-1細胞をLPS & IFN-γで刺激し、シリカを添加すると濃度依存的にIL-1β, TNF-αのmRNA発現は亢進していた。CCL17, CCL26もシリカ高濃度でmRNA発現が亢進していた。次にIL-4&IL-13で刺激した場合、LPS & IFN-γと同様の結果であった。しかしながら、IL-9のmRNA発現は検出できなかった。一方、U937細胞では、LPS & IFN-γの刺激とシリカ添加で、CCL17のmRNA発現は低下、IL-9は亢進、CCL26、IL-1β、TNF-αは不変であった。また、IL-4&IL-13で刺激すると、IL-9は亢進したが、CCL17, CCL26, IL-1β, TNF-αは不変であった。 今回、BEAS-2Bを用いIL-9刺激で向線維化因子産生、サイトカイン産生がmRNAレベルで確認できた。シリカで刺激したマクロファージの検討では、IL-9を含めたサイトカイン産生については、Cell lineごとの結果に違いがあり、解釈や再現性については今後も検証が必要と考えられた。
|