Project/Area Number |
20K17251
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 53040:Nephrology-related
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Research Institution | Sapporo Medical University |
Principal Investigator |
安部 功記 札幌医科大学, 医学部, 研究員 (30867544)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2021)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,820,000 (Direct Cost: ¥1,400,000、Indirect Cost: ¥420,000)
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Keywords | ネクロプトーシス / 急性腎障害 / 慢性腎臓病 / フェロトーシス / 細胞死 / MLKL / ネフローゼ症候群 |
Outline of Research at the Start |
近年、新たな細胞死であるネクロプトーシスがCKDの病態に関与することが動物実験による検討で報告された。しかし臨床例においてネクロプトーシスのCKD病態形成への関与は検討されていない。申請者はこれまでネクロプトーシスの制御機構を解明し、ラパマイシンがネクロプトーシスを抑制することを見出し、ヒト心筋生検組織においてネクロプトーシスを評価する方法を開発した。この方法を応用し、ヒト腎生検組織におけるネクロプトーシスを評価し、患者背景・腎予後との関連を解析する。 さらに尿中ネクロプトーシスマーカーの確立とCKDにおけるネクロプトーシス誘導リガンドの探索を行い、CKDの新たな治療戦略の足がかりとする。
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Outline of Annual Research Achievements |
近年、新たな細胞死であるネクロプトーシスがCKDの病態に関与することが動物実験による検討で報告された。しかし、臨床例においてネクロプトーシスのCKD病態形成への関与は検討されていない。申請者はこれまで新たな細胞死であるネクロプトーシスの制御機構を解明し、初めてラパマイシンがネクロプトーシスを抑制することを見出した(J Mol Cell Cardiol. 2017, Biochim Biophys Acta. Mol Basis Dis 2019)。さらにヒト心筋生検組織においてネクロプトーシスを評価す る方法を開発した(European Society Cardiology Congress 2019)。本研究ではこの方法を応用し、ヒト腎生検組織におけるネクロプトーシスを評価し、患者背景・腎予後との関連を解析することを目的とし研究を行っている。 2020年度は、当院で腎生検を行った症例の腎組織において、リン酸化MLKL(p-MLKL)抗体を用いて、免疫染色を行った。そのうち微小変化型ネフローゼ症候群10例の解析を行ったところ、尿細管のp-MLKL陽性細胞を多く含む尿細管の割合(p-MLKL活性)と、腎生検後の急性腎障害の発症が関連することを示した。 2021年度は、現在ネフローゼ症候群に合併する急性腎障害の機序にMLKLの活性化が寄与すると仮説を立てて、同一腎組織の急性尿細管壊死スコア化、尿細管マーカー染色(Kim-1やNGAL)を行い、MLKL活性化と既存の急性腎障害マーカーとの関連を評価している。さらに、近年注目されている新たな細胞死であり、過酸化脂質の蓄積によって起こるフェロトーシスの影響を評価するため、酸化ストレスマーカー染色(4HNE)を行い、ネクロプトーシスを含めた様々な細胞死が急性腎障害に対する影響の評価を継続している(第63回 日本腎臓学会学術総会、論文投稿準備中)。
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