多発性骨髄腫骨髄微小環境におけるNK細胞のがん細胞殺傷能規定因子の解明
Project/Area Number |
20K17400
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 54010:Hematology and medical oncology-related
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Research Institution | 株式会社関西メディカルネット(関西電力医学研究所) |
Principal Investigator |
小西 義延 株式会社関西メディカルネット(関西電力医学研究所), 血液疾患研究部, 上級特別研究員 (30852248)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2021-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2020)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
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Keywords | NK細胞 / 生体イメージング / 蛍光共鳴エネルギー移動(FRET)バイオセンサー / ERK / メラノーマ / 多発性骨髄腫 / がん微小環境 |
Outline of Research at the Start |
申請者は蛍光共鳴エネルギー移動(FRET)の原理に基づくバイオセンサーをNK細胞に発現させ、ERKの活性変化を1細胞レベルで解析する実験系を確立した。この技術を応用し「がん細胞との接触時、がん細胞が殺傷される場合はNK細胞のERK活性が上昇する」という知見を得た。この知見を踏まえ「ERK活性変化の有無に基づきNK細胞を分集解析することで、殺傷能の高いNK細胞を同定し、多発性骨髄腫の治療発展に貢献できる」という着想を得た。そこで本研究では、骨髄腫細胞と接触した際のERK活性変化の意義およびその制御機構を解明する。この知見をもとに、より効果的なNK細胞療法の開発を試みる。
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Outline of Annual Research Achievements |
ナチュラルキラー細胞(NK細胞)の細胞傷害活性には不均一性が存在し、標的細胞との接触は必ずしも殺傷に繋がらない。本研究では細胞外シグナル調節キナーゼ(ERK)の活性動態に着目し、標的細胞と接触した際のERK活性変化の制御機構の解明、そして傷害活性不均一性の規定機構の解明を試みた。 NK細胞のERK活性の動的変化を定量評価する目的に、蛍光共鳴エネルギー移動の原理を応用した情報伝達分子活性モニター(FRETバイオセンサー)をNK細胞特異的に発現するマウスを作出した。同マウスの脾臓より回収したNK細胞を用いて、in vitro条件下にマウスメラノーマ細胞(B16 melanoma)を殺傷する際のNK細胞ERK活性の動的解析を行なった。その結果、「がん細胞との接触時、がん細胞が殺傷される場合はNK細胞のERK活性が上昇する」という知見を得た。更に、同メラノーマ細胞の細胞の肺転移モデルを用いて、生体イメージング下にNK細胞ががん細胞を殺傷する過程の可視化に成功した。二光子顕微鏡観察条件下に尾静脈よりメラノーマ細胞を投与することで、人為的に肺へメラノーマ細胞が血行性転移する過程を可視化した。その結果、生体内においても、がん細胞の殺傷時にNK細胞のERK活性が上昇することが確認された。
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Report
(1 results)
Research Products
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