Project/Area Number |
20K17486
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 54040:Metabolism and endocrinology-related
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
寺井 愛 東京大学, 医学部附属病院, 届出研究員 (80750182)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,820,000 (Direct Cost: ¥1,400,000、Indirect Cost: ¥420,000)
Fiscal Year 2020: ¥2,340,000 (Direct Cost: ¥1,800,000、Indirect Cost: ¥540,000)
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Keywords | 糖尿病 / インスリン分泌 / 膵β細胞 / 小胞体ストレス |
Outline of Research at the Start |
糖尿病におけるインスリン分泌低下のメカニズムの一つとして、近年小胞体ストレスの関与が注目されているが、その具体的なメカニズムについては大部分が未解明である。本研究では、糖尿病の膵β細胞において、小胞体ストレス応答因子であるXBP-1(X-box binding protein1)の発現が上昇していることに注目し、膵β細胞で活性型のXBP-1を過剰発現させたトランスジェニックマウスおよび細胞モデル(XBP-1s過剰発現MIN6細胞)を作製、解析することで、小胞体ストレスとXBP-1が糖尿病の発症や進展に与える影響を検討する。
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Outline of Annual Research Achievements |
糖尿病におけるインスリン分泌低下の要因として膵β細胞における小胞体ストレスの関与が示されつつある。これまでに糖尿病モデルマウスの膵島においてspliced formのXBP-1(XBP-1s)の発現が上昇していることを確認し、またXBP-1sを過剰発現させたMIN6細胞や、膵β細胞特異的XBP-1s過剰発現マウス(RIP-XBP-1s Tgマウス)においてはインスリン分泌低下を認めた。糖代謝の悪化に伴いインスリン需要が増加すると、小胞体ストレスによって恒常的にXBP-1sの発現が誘導され、XBP-1sの発現上昇がインスリン分泌低下を介して更なる糖代謝の増悪をもたらすというvicious cycleを形成している可能性が考えられる。本研究ではこの仮説をもとに、糖代謝の悪化によって膵β細胞に惹起される小胞体ストレス応答の鍵分子としてのXBP-1が、どのようにストレスに応答し、その結果膵β細胞の分化やインスリン分泌がどのように変化するのかを解明するための検討を進めている。 本年度は昨年度までに引き続き、XBP-1s過剰発現MIN6細胞およびRIP-XBP-1s Tgマウスにおけるインスリン分泌低下の機序の検討を下記に沿って進めた。 (1)薬剤で小胞体ストレスを誘導したXPB-1s過剰発現MIN6細胞を用いて、小胞体ストレス関連因子や膵β細胞の遺伝子発現について解析を行い、小胞体ストレス下におけるXBP-1s過剰発現が与える影響の検討を行った。(2)Apoptosisや増殖を含め、RIP-XBP-1s Tgマウスの膵島における組織学的の検討を引き続き行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
新型コロナウイルス感染症の流行により、令和2~3年度に研究活動やマウスの交配・飼育を停止せざるを得ない時期があったことが研究の遅れの原因となった。 引き続き、所属機関の新型コロナウイルス感染拡大防止のための活動制限指針に従って、研究活動を継続していく。
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Strategy for Future Research Activity |
1. 糖尿病病態モデルマウスにおけるXBP-1s発現制御と病態におけるその役割の解明 Akitaマウス、db/dbマウス、高脂肪食負荷マウス等の糖尿病モデルマウスの膵島を用いて、経時的なXBP-1s発現量と下流の分子の発現、小胞体ストレスセンサーの活性、インスリン分泌能等との関連を解析することで、病態モデルの膵β細胞における小胞体ストレスの状態と、XBP-1sの役割を解明する。 2. XBP-1sによるインスリン分泌制御機構の解明 RIP-XBP-1s Tgマウスにおけるインスリン分泌低下の機序を検討するため以下の解析を続ける。(1)Akitaマウスとの交配、高脂肪食負荷等によりTgマウスに小胞体ストレスを誘導し、小胞体ストレス負荷時におけるXBP-1s過剰発現のインスリン分泌に与える影響を評価する。(2)XBP-1s過剰発現MIN6細胞ではPulse chase実験において成熟インスリンの生成低下を認めており、Tgマウスの単離膵島においても同様の検討を行う。(3)Lineage tracingを用いて、RIP-XBP-1s Tgマウスの膵島における膵β細胞の脱分化の有無を確認する。 3. 膵β細胞におけるXBP-1s過剰発現の発生・成長・糖尿病病態形成への影響を検討 RIP-XBP-1s Tgマウスの胎児期・新生児期の免疫組織学的検討を行うことや、ドキシサイクリン誘導性に膵β細胞特異的にXBP-1sを過剰発現させるトランスジェニックマウスを作成し、インスリン分泌能や単離膵島の解析、免疫組織学的検討などを行うことで、膵β細胞におけるXBP-1s過剰発現の発生・成長・糖尿病病態形成への影響を検討する。
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