低分子グアーガム分解物による腸管上皮保護作用に着目したIFALD予防法の開発
Project/Area Number |
20K17555
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 55010:General surgery and pediatric surgery-related
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Research Institution | Kagawa University |
Principal Investigator |
藤井 喬之 香川大学, 医学部, 助教 (00746696)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥3,900,000 (Direct Cost: ¥3,000,000、Indirect Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
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Keywords | 腸管不全合併肝障害 / 短腸症候群 / 腸内細菌 / 腸肝軸 / 短鎖脂肪酸 / 食物繊維 / 低分子グアーガム分解物 |
Outline of Research at the Start |
①(ⅰ) IFALDモデルを用いて、コントロールとして肝臓、腸管の病理学的、免疫学的評価、 肝機能の生化学的評価、便中短鎖脂肪酸の評価、腸内細菌叢の評価を行う。(ⅱ) Shamモデルも同様の項目を評価する。②(IFALD + PHGG)モデル、(Sham+ PHGG)モデルを作成してそれぞれ①と同様の項目を評価する。③ ①、②の結果から、IFALDモデルにおけるPHGG投与による肝臓、腸管の病理組織学的、免疫学的変化や肝機能の変化、短鎖脂肪酸の変化、腸内細菌叢の変化を解析する。④ IFALDを予防するPHGG投与の至適量、至適時期を決定する。
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Outline of Annual Research Achievements |
6週齢のC57BL/6マウスをコントロール群、肝障害モデル:Liver injury (LI)群、LI/PHGG群(5%のPHGGを添加)に分けた(各n=6)。実験開始から17日目にサクリファイスした。肝障害を病理組織学的に評価するためoil red O染色と抗TNF-α抗体による免疫染色を行った。腸内細菌叢の変化を評価するため、実験開始前の便と、17日目の回腸内容物を採取して16S rRNAメタゲノム解析を行った。腸内細菌叢のパターンをPCoAで解析し、細菌叢の群間比較のためLEfSe解析を行った。さらに便中SCFA(乳酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸)を高速液体クロマトグラフ法で測定した。 LI群はコントロール群に比べて有意に肝臓の脂肪蓄積を認めた。しかし、この脂肪蓄積はPHGGの投与でLI群より有意に減少した。また、PN群では偽胆管の増生が見られ、コントロール群に比べて有意にTNF-α陽性細胞の増加を認めた。腸内細菌のPCoA解析ではPHGG群は他の2群に比べて大きな変化が見られた。LEfSe解析ではPHGGの投与でParabacteroides とEnterobacteriaceaeが有意に増加していた。PHGG投与によるSCFAの増加は見られなかった。 PHGGはマウス肝障害モデルにおいて肝保護作用を示した。しかし、SCFAの増加は認めず、SCFAを介さない機序での肝保護効果があると推測された。Parabacteroidesには抗炎症効果、抗腫瘍効果が知られており、肝障害の軽減に寄与した可能性がある。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
肝障害モデルを用いてPHGGの肝保護効果と腸内細菌叢の変化の解析を行うことが出来た。今後は腸管粘膜に与える影響に関して解析を進める予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
肝障害モデルを用いてPHGGの腸管粘膜に与える影響を総合的に解析する。具体的には絨毛高の増大、陰窩の深さといった形態学的評価に加え、組織スコアを用いて小腸上皮の変性を評価する。また、CD45による免疫染色を行い炎症性細胞浸潤の程度を評価する。さらに腸管内洗浄液を採集して分泌型IgAを測定する(ELISA 法)予定である。
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Report
(3 results)
Research Products
(3 results)