Project/Area Number |
20K17579
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 55010:General surgery and pediatric surgery-related
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
稲垣 公太 名古屋大学, 医学部附属病院, 病院助教 (30754486)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2021-03-31
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Project Status |
Discontinued (Fiscal Year 2020)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2020: ¥2,600,000 (Direct Cost: ¥2,000,000、Indirect Cost: ¥600,000)
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Keywords | 胃癌 / 腹膜播種 / 腹腔洗浄液 / SYT13 / 微小遊離癌細胞 |
Outline of Research at the Start |
本研究は ① 胃切除時腹腔洗浄液検体中のSYT13 mRNA, CEA mRNAを定量し腹膜播種再発予測因子としての精度を検証することと、② 腹膜播種に対する腹腔内化学療法施行患者のリザーバーから得た腹腔洗浄液検体中のSYT13 mRNA, CEA mRNA発現量の推移と治療効果との比較解析を行うことで、新しい胃癌腹膜播種診断法開発の基盤となるデータを得ることを目的とする。
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Outline of Annual Research Achievements |
胃癌腹膜播種は難治性の病態である。腹腔内遊離癌細胞の検出法として洗浄細胞診が用いられているが、一定の頻度で偽陰性例が存在することが問題となっている。細胞診を凌駕する腹腔内遊離癌細胞検出法が開発できれば、腹膜播種高リスク症例を対象とした治療開発研究の適格基準、腹膜播種治療の効果判定法に活用できる。 まず、先行研究で胃癌腹膜播種と胃癌原発組織中発現度が相関することを見出した、9つの候補分子マーカーの性能比較を行った。非担癌患者から得た腹腔洗浄液中をコントールとし、候補マーカーの胃癌患者の手術時洗浄腹腔洗浄液中mRNA発現量を評価した。その結果、腹腔洗浄液中のSYT13とCEAのmRNA発現が有望な微小腹腔内癌細胞検出マーカーであることが判明した。200例の胃癌患者で胃切除時腹腔洗浄液検体中のSYT13 mRNA, CEA mRNAを定量したところ、ともに低値の症例ではほとんど腹膜播種再発が出現せず、一方でSYT13 mRNA高値、 CEA mRNA高値、ともに高値の順に腹膜播種再発率が増大していた。Conversion手術前審査腹腔鏡時の腹腔洗浄液検体および、腹膜播種に対する腹腔内化学療法施行患者のリザーバーから得た腹腔洗浄液検体中のいずれからも開腹手術時の腹腔洗浄液と同等の発現レベルでSYT13 mRNA、 CEA mRNAが検出できた。この技術により、腹腔洗浄液中の分子マーカー発現量によってのちの腹膜播種再発リスクを精緻に評価するバイオマーカー指向型の胃癌診療へとつながることが期待される。
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